FC2ブログ

GS1000と日々の日記

ファクトリーまめしばにおける日々の作業内容についてご紹介しております。

Entries

TMR35にTPS装着 その2(装着前検証)





08年4月16日

先日届いたTMR、まだピッチ変更パーツが届きませんので装着できないんです。
なので、あっちこっちばらしてはニヤついてます。
それに、ピッチ変更のためには完全分解しなければなりませんので、どんな構造になっているのかじっくり見て、分解手順をシミュレートしておかないといけませんからね。

ジェット交換の要領はFCRとほぼ同じです。
たいした違いはありませんが、どちらがやりやすいかと言えばFCRにわずかに軍配が上がりそうです。

1 ニードル交換
トップカバーを止めている2本のネジが、TMRの場合は緩めてもカバーから抜けないようになっています。これは誤って落としたりしてボディー内やエンジン周辺に入ってしまうことを防止するための親切設計と思いますが、スピーディーに作業するためにはやや邪魔くさいです。
トップカバーの穴をドリルでもんでFCRと同じようにしてやりましょう。
ニードルをスロットルバルブに押さえるためのフタの役目をしているボルトをスロットルバルブにセットしたときの据わりが悪く、ねじ込むときにずっこけがちでやや面倒です。
FCRは狙いを定めてストンと落とし込めばまっすぐに据わってくれて、そのままねじこめますので楽ですね。

2 メインジェット交換
どちらもフロートチャンバー真下のドレンボルトを外せばアクセスできることに変わりはありませんが、TMRはマイナスドライバー、FCRは6mmレンチで作業します。真横からでもアクセスしやすいFCRはキャブを装着したまま交換できるので楽です。

3 スロー(パイロット)ジェット交換
どちらもフロートチャンバーを外して交換しますが、FCRは加速ポンプのロッドを差し込みながらフロートチャンバーの位置決めをしなければならないところ、TMRはただ分離するだけですのでこれはTMRの勝ちです。

4 パイロットスクリュー
これはTMRの方がアクセスしやすいです。GSに装着の場合、FCRでは装着したまま調整することは困難でしたが、TMRは可能ではないかと思います。なのでTMRの勝ち。

5 エアスクリュー(パイロットエアジェット)
これはFCRの圧勝です。FCRは装着状態でファンネルを外すこともなく調整できますが、TMRはファンネルとファンネルアダプターを外してアクセスしなければなりません。それに、微妙な形のOリングが入っていますので、これがずっこけないように気を遣います。また、TMRはパイロットエアジェットを交換して作業しますが、このジェットがまた小さくて装着状態で作業するとクランクケースの上に落とすこと間違いなし。

6 同調調整
これはTMRの勝ちです。
FCRはクイックイッと合わせてもアジャスターを本締めすると相当に変わってしまうので、これを見越して合わせないといけません。
微妙ですし、面倒です。
TMRも多少はそうですが、FCRよりもはるかに合わせやすいです。
この同調調整、きっちりと合わせないとてきめんにフィーリングが悪くなりますので、私がこだわっている部分のひとつです。
まあ、いちどきちんと合わせればそんなには狂いませんけどね。

7 油面調整
これはわずかにFCRの勝ちです。
TMRはリップが固くて微調整が面倒ですし、左右のフロート高さも違ったりしますので、まずこれから合わせないといけません。
FCRの方がリップを微妙に曲げるときにやりやすいですね。
左右のフロート高さも合っていないものは見たことがありません。
この油面もきちんと合わせないとフィーリングが悪くなります。
まあ、これもそんなには狂いませんが、新品でも結構合っていないので、装着時には要チェックです。

8 個人的な問題
TMRのジェット類は、FCRよりもみんな刻印が小さいです。
最近、やや老眼気味な私には、肉眼ではちょっと見えません・・・。
ショックです。
なので、車載のセッティングセットにはルーペを加えることになります。

というわけで、セッティング作業についてはFCRの勝ちですが、TMRが特に面倒ということでもなく、比較すればFCRがわずかに勝るといった程度でしょうか・・・。

まあ、たぶんFCRとTMRではいじる頻度が高い場所が異なるはずですので、単純比較はできませんけどね。

あと、セッティングとは直接関係ありませんが、スピゴットのシール方法がTMRはOリング、FCRは液体ガスケットとなっています。
何らかの理由でスピゴットを外さなくてはならなくなった場合、これはTMRの方が圧倒的に有利です。
ケーヒンもCRはOリングなのにね・・・。

次にジェットそのものを比較してみました。
FCRの場合には、ジェットは全て真鍮製です。
まあ、これが普通です。
TMRはというと、なんとニードルはアルマイト処理されたアルミですし、パイロットスクリューはステンレスです。
ニードルは負圧脈動で常に振動しながらニードルジェット内をスライドしていますので減るんですね。なので、長期間使用していると痩せてしまってセッティングが濃くなります。まあ、消耗品ということですね。
TMRはこれを少しでも軽減しようとしたのでしょう。
多分、色合いからすると、耐摩耗性に優れたハードアルマイトがかかっているはずです。
アルミで作ってアルマイトしただけでしょと言われるかもしれませんが、アルマイトをかけるとアルマイト層の分だけ寸法変化する(太る)ので寸法管理が大変なはずです。
パイロットスクリューも、ちょっとオーバートルクをかけると先端が曲がったり折れたり段摩耗したりしてトラブルのもとになりますが、真鍮よりも固くて丈夫なステンレスにしてこれを防止しようとしているんですね。

スロットルバルブ回りを分解してみました。TMRは左右に4個ずつ、合計8個のミニチュアベアリングでスロットルバルブを支持しています。
FCRは左右2個ずつの合計4個ですが、そのうちの1個は遊んでいますので、3個のベアリングで支持です。
また、TMRはFCRと異なり、スロットルバルブがスロットルボディーと直接こすれ合うところがありませんので、たぶんボディーは減りません。減るのはスロットルバルブですが、この価格もTMRの方が圧倒的に安いです。
耐久性においては、たぶんTMRの圧勝です。

TMRは各部にこれでもかとベアリングを使用していますね。
ボディー内側左右にはホルダーに支持されたミニチュアベアリングが並んでいて、ここをスロットルバルブがスライドする仕組みです。
これだけではありません。
スロットルバルブを引き上げるリンクアームにもベアリングが組み込まれていますね。

バルブをリンクアームで引き上げる以上、どうしてもバルブは円弧を描くようになりますが、これによるフリクションを徹底的に排除しようという設計です。
FCRも基本的には同様の設計がなされていますが、TMRはこれでもかという迫力すら感じる造りです。

きっと、パッと開けて、戻して、またちょっと開けるなどというスロットルワークのときにリニアなコントロール性と上質な操作感を味わうことができるのではないかと期待がふくらみます。
手で開閉させている範囲内においても、TMRの方が圧倒的にスムーズに開閉できます。
全体的にTMRの方が精度が高いような印象を受けますね。それも圧倒的にです。

重量も量ってみました。
FCR 2.8kg
TMR 2.6kg
でした。
まあ、同じ35mmですが、FCRはビッグボディーでTMRはスモールボディーですのでこんなものなんでしょう。
でも、この比較ではTMRの方が軽いことは事実です。

サイズについても、前後長、高さともにTMRの方がひとまわりコンパクトです。
まあ、これもスモールボディーですのでね、FCRもスモールボディーなら重量とともにほぼ同じくらいと思います。

実際のところ、私はこれまでFCR信者でした。
まあ、特に根拠はないのですが、発表当初から愛用し、さんざんいじってきましたので、どういじるとどうなるということもある程度わかっています。ジェットも一揃えあります。
TMRについて気にはなっていたものの、あまり流通していないこともあり、またFCRに特段の不満もなかったことから、そう大した違いはないんだろうし、あまり人気がないみたいだからあまり良くないのかなぁ・・・。
レースではカワサキもホンダも、ミクニ派のはずのヤマハまでFCRを使っていたし、いつぞやのシーズンではスズキまでFCRになったことがあったよなぁ・・・。
まあ、漠然とした根拠としてはこんなところでしょうか・・・。

でも、レースでどうだかは私には関係ありませんし、実際に手に取ってみたら素晴らしい造りです。
すごくコストがかかっています。
先行するFCRに絶対に負けるものかというミクニのエンジニア達の執念を感じますね。
カワサキZを徹底的に研究し、これを完全に凌駕しようと社運を賭けてGSの開発に取り組んだスズキエンジニアの執念と同じでしょうね。

そんなTMRが悪いはずがありません。
たぶん、セッティングのクセや特性はFCRと異なるに違いありません。
FCRもそうですが、ある特性は長所でもある反面、それによるデメリットも同時に包含しているものです。
例えば、ツキが素直で開けやすいというメリットは、開けてもツキが悪くてトルク感が薄いというデメリットとして現れることもあります。
ある特性をメリットとして使えるように調整するのもセッティングの大事な要素ですよね。
これらを早く把握して、TMRを使いこなせるようになりたいものです。

[[img(http://bike.blogmura.com/bike_customize/img/bike_customize88_31.gif)]]

==== 記事を書く意欲向上のため、ブログランキングに参加することにしました ====
== この記事、楽しんでいただけたら、下記を応援クリックよろしくお願いします ==
↓↓↓↓↓↓↓↓
[http://bike.blogmura.com/bike_customize/ にほんブログ村 バイクブログ バイク カスタム・整備]

スポンサーサイト



Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

mameshiba198

Author:mameshiba198
ファクトリーまめしばにおける日々の作業内容についてご紹介しております。
また、オートバイを構成する各部について、その原理や法則に及びつつ、実践的なノウハウも盛り込んでおりますので、参考にしていただければ幸いです。

ファクトリーまめしばの営業について、特段に定休日や営業時間を設けておりませんが、一人で切り盛りしておりますので、おいでになる際には、あらかじめのご連絡をいただければと思います。

〒250-0852
神奈川県小田原市栢山2925-3
株式会社ファクトリーまめしば
Tel:090-3342-1234
FAX:0465-46-7041
Mail:mameshiba198@gmail.com

最新記事

カテゴリ

FC2カウンター

カレンダー

03 | 2021/04 | 05
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
車・バイク
3位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
バイク
1位
アクセスランキングを見る>>