2021.01/14 [Thu]
スペシャルチューンドGSX1100Sが抱えた各種の問題を洗い出して対策する

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1年近くにも及んだオリジナルロングファンネルの開発テストを通じて、ついにデリバリーを開始することとなりました。
初回ロット分には数に限りがありますので、お早目の予約申し込みをお勧めいたします。
CRキャブレター用オリジナルロングファンネルの予約受付開始について
またまたカタナです。今年になってからというもの、いったいどうしたんでしょうね。
これまでには年間に10台くらいしか来なかったカタナが突然に連続して・・・まあ、不思議なことがあるものです。今年は何台のカタナが来るのか??
まあ、基本構造はGS1000とほぼ同じ、比較して整備性にはやや難があるとは言っても私としては慣れたものですのでいいんですけれどね。
昨年に、横浜市在住のUさんから、絶不調のGPz750についてCR-M31&ウオタニSP-2の装着作業をさせていただきました。
この時には、もうまるで別物のように生まれ変わった愛車にUさんは大喜びしておられたのです。
まあ、元の状態に大きな問題がありましたからね・・・
その時の記事はこちらです。
絶不調のGPz750にCR-M31&ウオタニSP-2を装着セッティング
絶不調のGPz750にCR-M31&ウオタニSP-2を装着セッティング その2~作業完了、そしてスポンジフィルターの落とし穴
この時にもUさんからは、もう一台の愛車であるGSX1100Sについてもご相談をいただいていたのですが、このたび、前回のGPz750のように別物のように仕立てて欲しいとのことでお持ち込みをいただきました。
Uさんのご説明では、県内カタナ専門店にてフルカスタムしてもらったそうなのですが、どうにも調子が芳しくないとのこと。
キャブレターはこのお店の勧めでTMR40MJNが装着されているのですが、信号待ちなどで突如のようにアイドリングが上がってバラついてみたり、それが収まってみたりと不安定、そしてスロットルもひどく重くて渋いというのです。
また、クラッチの切れも悪い上に、なにか滑っているような気がするということです。
まあ、それが事実であれば、相当に具合が悪いでしょう。
Uさんご自身も、「高い金払ってるのに・・・」などと憤慨気味、それはそうですね。

重くて渋いというスロットルですが、まあ、そんな生易しいレベルではありませんでした。
これでは乗るのも大変だったでしょう。
動画にておわかりのとおり、途中で引っかかって戻りません。
危ないの一言・・・
原因は、スロットルホルダー&スロットルパイプの部品選択の問題、そしてスロットルワイヤーの品質と取り回しの問題・・・それにしてもここまでダメなのも珍しいです。

まず、このスロットルホルダーですが、この形状の横から差し込むタイプのものはスムーズな作動性に欠けるとともに整備性や作業性も最悪です。
スロットルホルダーはシンプルな二分割式に限ります。

スロットルパイプの巻き取り径は37mmほどでしょうか、TMRはキャブ側のレバーレシオがハイスロ傾向にありますので、スロットルパイプ巻き取り径は28mm程度が適切です。
今回は、26~34mmのバリアブルスロットルパイプ&グリップを使用しましょう。
スロットルパイプ巻き取り径の選定は、極めて重要なキャブセッティング要素となります。
もちろんスロットルホルダーも薄型の二分割式に交換します。

スロットルワイヤーも某メーカー製ですが、これはねぇ・・・
だいたい、ワイヤー中間にアジャスターが設けられているワイヤーに良いものはありません。

さて、スロットル周りの作業を済ませて、パシャン、パシャンという本来の作動性を得ることができましたのでエンジンを始動させてみたところ、やはりアイドリング近辺は極めて不安定なものでした。
空燃比値を見てみると、アイドリング空燃比は12台後半から13台前半ですので、濃い薄いで言えば適正値なのです。しかし、その状態でも不規則にバラつきが見られます。そしてそのバラつきと同調してモニターの空燃比値は一瞬14台後半くらいに薄くなっているのがわかりました。
そう、TMR-MJNにおいて頻発する、スロットルバルブのシール不良によるバラつき、つまり、シールの密着性が不規則に失われることによってランダムに二次エアーを吸ってしまい、それが不安定や回転落ちの悪化となって現れるという典型症状です。
このTMR40MJNを見ると、だいぶ汚れも進んでいるようですので、いったん取り外し、スロットルバルブ周りを中心に分解洗浄してみることとしました。これによってシール性が復活して症状が緩和される可能性もありますからね。
洗浄OHの結果、このバラつき症状は相当に改善されましたので、この問題についてはしばらく経過観察をしていただきましょう。
さあ、これでやっと計測作業に入ることができたのですが、次なる問題が・・・
この動画でもわかるとおり、盛大なクラッチ滑り、それも尋常なレベルではありません。
スロットルを大きく開けた瞬間に、完全に空転するほどに滑ります。
この計測データがこれです。
表示したギアレシオカーブが一気にハネ上がっているのがわかります。
これはクラッチ板が劣化摩耗して容量が不足しているなどというレベルではなく、何か根本的な部分に問題があるはずです。

また、Uさんが言われるとおり、クラッチの切れも相当に悪い・・・
このマシン、製作店のオリジナルパーツであろうレバー比の大きなクラッチレバーホルダーとロングレリーズが装着されているのですが、遊びがゼロです。
これは、クラッチ操作力を軽減する目的でレバー側とレリーズ側でレバー比を大きくしている関係上、操作力は軽減されたものの、ワイヤーを引き切れずにクラッチが切れなくなった、そこでワイヤーの遊びをどんどん詰めて行った結果、今度はレリーズの遊びがマイナス、つまり半クラッチ状態になっていたのです。
構造を理解せずに知識の乏しい作業者が、単に軽くなれば良いという安易な考えで部品設定をし、その調整方法も誤った結果ということです。
クラッチに求められる要素は軽いということだけではないのです。
きちんと切れて、きちんとつながって滑らないということはクラッチの基本的な要求ですし、加えてスパッと切れてつながるという断続の節度感も重要です。
軽さだけを求めて追いかけてしまうと、上記の基本要件がどんどん失われて行く傾向になります。操作力は軽いに越したことはありませんので、レバー比を大きく取ることそのものを否定するわけではありませんけれどね。
このマシンについては、レリーズの遊びを適正化した上で、調整範囲の中でレバー比を小さくする方向にリセットすることで、何とか両立バランス点を見出すことができました。
まあ、私の好みとしては、もうちょっと操作力が増えたとしても、切れや断続の節度感、切れ始めから完全に切れるまでのストローク量が少ない方がいいですけれどねぇ・・・じゃないと、スポーティーで気持ちの良い素早いシフトもできない・・・
とりあえずこのとおり、クラッチ滑りはほぼ解決、停止時のニュートラル出しもスムーズになりましたので、実用上の切れにも問題はありません。
計測データはこれです。
キャブセッティングとしては、中間開度がちょっと薄くて全開域はだいぶ濃いというものですが、公道上の通常実走では大きな問題はないでしょう。
さらにセッティングの詰めを行えば更なる上乗せは容易ですが、TMR-MJN特有のバラつきや回転落ちの問題が再発するのかどうかについて経過観察をするのが優先です。
その問題が完全にクリアにならないうちに、セッティング煮詰めという投資をしても、それは無駄になりかねないですからね。
その再発さえなければ、作業前から比較すれば現状でも十二分楽しく快適に乗れるものにはなっています。

ブリスクプラグの入手にあたっては、こちらのショッピングカート、若しくはメールにてご注文ください。
ショッピングカートにて在庫切れ表示がされているものについては、メールにてご注文をいただければ、入荷次第に速やかに発送いたします。
ブリスクプラグのご購入は、十分なテストとデータノウハウを蓄積しているファクトリーまめしばにてお願いいたします。
ショッピングカート:ブリスク
このブリスクプラグの検証については、こちらにまとめてありますので、どうぞご覧になってください。
ブリスクプラグ
注目すべきインプレ集はこちらです。
ブリスクLGSプラグのインプレ集
お乗りのマシンへの適合に関しては、こちらのNGK適合サイトを参考にしてください。
・NGK標準プラグ一覧表
・NGKイリジウムプラグ一覧表
愛車の標準プラグ品番はこちらで確認することができます。
・NGK適応品番検索
ファクトリーまめしばにおける装着セッティングサービスの詳細例については、こちらにまとめてありますのでご覧になってください。
カワサキZ系 装着&セッティングサービス
カワサキニンジャ系 装着&セッティングサービス
カワサキザッパー系 装着&セッティングサービス
スズキGS系 装着&セッティングサービス
スズキ空冷GSX&カタナ系 装着&セッティングサービス
スズキ油冷系 装着&セッティングサービス
ホンダCB-K系 装着&セッティングサービス
ホンダCB-F系 装着&セッティングサービス
CR-Mキャブレターの製作や装着セッティングについては、詳細なお見積りをお作りするご用意がありますので、関心をお持ちの方は、メール若しくはお電話にてお問い合わせください。
〒250-0852
神奈川県小田原市栢山(カヤマ)2925-3
ファクトリーまめしば
TEL 090-3342-1234
FAX 0465-46-7041
mameshiba198@gmail.com
ファクトリーまめしばでは、これだけの作業を日帰りで行うことができます。
ちなみに、概算のコストは下記の程度となりますので、参考にしてください。
※CRキャブレター関係
・Mノズル 4個 16,000円
・PEEK製リンクロッド 4個 8,000円
・低レートサブリターンスプリング 1本 1,000円
・ジェット代 適宜
・上記組み付け&セッティング工賃 30,000~40,000円
注:スロットルホルダー、スロットルパイプ、スロットルワイヤー等については、私の基準とする操作性や作動性を確保するため、交換させていただくことがあります。
※SP-2関係
・Z用SP-2(Ver.FM) 1セット 79,000円
・NGKパワーケーブル 4本 11,200円
・点火プラグ 4本 1,840円 (ブリスクプラグも選択可)
・上記装着セッティング工賃 15,000~25,000円
作業のご予約については、随時受け付けをしておりますので、ご遠慮なくお問い合わせください。
ファクトリーまめしばでは、マシン持ち込みでの、CRキャブレターに対するMノズル&PEEK製リンクロッド装着&セッティングサービスを行っております。その効果は想像以上・・・
ご希望の方は、メール若しくはお電話にてお問い合わせください。
作業時間は半日程度ですので、日帰りにて十分に可能となります。
また、愛車を題材にしてのセッティングガイダンスも平行して行いますし、具体的なセッティング方法、ジェット交換要領などもご説明いたします。
たとえば、今の季節でこの組み合わせだから、もっと気温が下がったら、スロージェットをこうしてジェットニードルをこんな感じに・・・とかね・・・
その後、ご自身の手によって、さらに好みのセットに煮詰めて行くのも楽しいものですよ。
具体的な価格等については下記の記事を参照ください。
これを機に、セッティングの迷路から脱出できることを考えれば格安と思います。
Mノズル&PEEK製リンクロッドの装着サービス
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まめしばスペシャルパーツのインプレ集は下記リンク先を参照ください。
全て、実際に購入していただいた方々から寄せられたものについて、そのままを掲載したものです。
・Mノズル
価格:1個4,000円
・CR-Mキャブレター
価格:1機 202,000円~
・強化フロントアクスルキット
価格:1セット 43,000円
・V-UP16
価格:1個 26,000円
・マルチスパークアンプ(MSA)
価格:1個 38,000円
・ルブロスプロメディック(オイル添加剤)
価格:1L 8,000円
その他、レデューサー、NGCエキゾーストシステム、SOHCエンジニアリング製ピストンキット&コンプリートエンジンなど、様々な部品をプロデュースしております。
いずれも、自信を持ってお勧めできるものばかりです。
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これらの部品や作業等に関する各種お問い合わせは、
mameshiba198★gmail.com(★に@を入れてください)
までどうぞご遠慮なくメールをお送りいただくか、直接お電話をください。
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