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ブリスクプラグの検証 その2~突出型セミ沿面多極電極


ブリスク製LGSプラグの特徴は、下記のとおりです。

1.広いプラグギャップを与えることによって、大きな火炎核(火種)を形成する
2.燃焼室内への電極突出を大きくすることで、火炎核から周囲混合気への伝播性を高める
3.プラグギャップ周辺に障害物(アーチ状接地電極)を設けないことで、火炎核の消炎作用を低減する
4.プラグギャップ周辺に障害物(アーチ状接地電極)を設けないことで、火炎核から周囲混合気への火炎伝播を360度方向に均一なものにする



昨日の記事では、プラグギャップを広く取ることで大きな火種としての火炎核を形成し、確実に燃焼伝播へとつなげるということについて解説しましたが、本日はその続きです。

ブリスクLGSプラグの特徴のひとつは、電極部分が燃焼室内に大きく突出しているという点にあります。
NGKのB8ESと比較してみれば、いかに突出しているかがわかります。

PB173508.jpg

PB173509.jpg





ガソリン燃料の火花点火エンジンは、吸入行程から圧縮行程に入り、圧縮上死点近傍において点火して燃焼させるのです。
このとき、急速に圧縮された混合気は、スワールやタンブルなどの過流を生じますが、これが燃焼過程における燃焼速度を上げるなどの促進効果を生みます。
エンジン設計者は、これをいかに適正なものにするかについて腐心し、吸気ポートや燃焼室形状に工夫を凝らします。
そこで、圧縮上死点近傍における燃焼室内の混合気流動は、必ずしも均一ではありません。
やはり、ピストンヘッドや燃焼室内壁に近いところは、混合気の粘性によって流速が遅くなっています。
ですので、なるべく流速が高く、より流動しているところで着火する方が、そこからの燃焼伝播速度や拡大性も高くなるのです。
理想は、燃焼室の中央で点火することですが、それは物理的に不可能ですし、あまりに電極を突出させるとピストンヘッドやバルブとの干渉問題も生じてしまいますので、限度があるのは事実です。
しかし、それでもなおかつ、燃焼室の壁面から離れたところで点火するというメリットは追求する価値が高いこととなります。
現に、NGKやデンソーなどにおいても、電極突出型のプラグを製作販売していますが、これは、このようなメリットを得ることが目的となります。
先の画像でもおわかりのとおり、ブリスクLGSプラグは、相当に突出されていますが、こうすることによるデメリットリスクもあります。
それは、プラグが高温の火炎にさらされることで溶損する危険性が増大するというものです。
しかし、細いアーチ状の側方電極よりも、ブリスクLGSのような太くて厚みもある花弁状の電極の方が熱容量や熱はけという点においては有利となります。


続いて、アーチ状の側方電極ではなく、セミ沿面電極にすることのメリットについて及んでみましょう。
記事をお読みの皆様は、プラグインデクシングという言葉を聞いたことがあるかも知れません。
これは、側方電極の向きを最も燃焼効率の高まる方向に揃えてやりましょうということです。
具体的には、側方電極の開口部分を吸気バルブの方に向けるのが理想となりますが、これは、燃焼室内における温度分布は、排気側よりも吸気側の方が低くなっているので、こちら方向への燃焼速度が遅くなるからです。
アーチ状の側方電極は、それ自体が壁となって背後方向への燃焼伝播を阻害しますので、より、火の回りが悪い方向に開口部分を向けてやることで、少しでも燃焼伝播を均一なものにするというのが目的です。
蛇足ですが、ノッキングによるデトネーションピストン溶解は、必ず吸気側から起こりますが、これも、燃焼速度が遅いことから吸気側にエンドガスが偏在し、これが燃焼圧によって爆轟異常発火することで起きるからです。
これについては、こちらに詳しく解説してありますので、お読みになってください。

カワサキZ用オリジナルSP-2フルパワーキットの開発 その4~なぜノッキングが起こるのか



話を元に戻しましょう。
アーチ状の側方電極は、火炎核から周囲混合気への燃焼伝播という点においては、それが壁となって阻害要因となるのです。
それを少しでも抑制するために、側方電極に縦スリットを入れる加工が効果的だったりするのです。
しかし、火炎核が形成されたポイントの周囲には、全く障害物がないのが理想となるのは当然のことです。
ブリスクLGSのセミ沿面電極は、まさにそういう効果を狙った形状ということです。

より混合気流動が高い、燃焼室壁面から離れたところで着火することで火種である火炎核形成を確実なものとし、そこからの燃焼伝播を阻害するような障害物を持たせないことで、均一な燃焼を実現する、これがブリスクLGSプラグの狙いそのものとなります。
では、なぜ他のプラグメーカーがこの形状を採用しないのか、単純な話ですよ。特許で抑えられているからです。


ちょっと散文的になりますが、花弁状の4本の電極を配置することで、最も放電しやすいところで放電するのですが、この、最も放電しやすいところというのは具体的にどこだかわかりますか?

同じプラグギャップ間であっても、周囲環境によって放電要求電圧は変化します。
いくつかの要素によって左右されますが、ここにおいて関連が密なのは下記の要素となります。
たとえば、圧縮圧力が高まれれば要求電圧は高くなります。絶縁された空間に存在する非伝導体である空気分子の密度が高くなれば、それを押し分けて放電するために大きな力、つまり電圧が必要になるのです。
また、混合気濃度が高くなれば要求電圧は下がります。ガソリンの分子は空気分子よりも電導性が高いので、その密度が高まれば絶縁抵抗値が下がり、放電要求電圧も下がるのです。


圧縮上死点近傍における燃焼室内の圧力分布や混合気濃度分布にはどうしても偏りが生じつつ、それは常に変動していますので、上記の関連条件が最も放電しやすい場所、絶縁抵抗値が低い場所に放電が起こります。
通常のアーチ状側方電極では、基本的に放電ポイントは一か所ですが、ブリスクLGSプラグでは、360度にわたって4点の放電ポイントがありますので、その瞬間において最も放電しやすい場所に放電が起こるというわけです。
これは、放電しなければ火炎核形成もままならないということを考えた場合、極めて有利な条件となります。

私が、このブリスクLGSプラグの形状を見た時、これはひとつの理想形であろうと予測したのは、これらの根拠に基づくものであったということです。
そして、実際に使ってみた結果、それは予測どおりであったということ・・・
まあ、理に適ったものは、常に相応のパフォーマンスを発揮するという、ごく当たり前の事実に過ぎませんけれどね。

ただ、理論上において優れたものが、常にあらゆるケースにおいてその有為差を発揮するわけではないというのも事実ですし、そういうケースをもって否定的懐疑的意見を唱えるのも理解できなくはありません。
しかし、その反面、ある部分について理論上優れたものを投入したにもかかわらず、その実機において有為差が見られなかった場合、考えられる原因として、関連周辺条件が悪いという場合も少なからず存在するものです。
つまり、理論上において優れたものを使ったにもかかわらず、思ったような機能を発揮しなかった場合、その他に存在するかも知れない問題を検証模索するという姿勢を取るのが正道ですし、それなくして否定する資格はありません。
また、そうでなかったとしたら、その人間はそれまでの能力キャパシティーしか持ち得なかったというだけのことです。


このブリスクLGSプラグの検証については、こちらにまとめてありますので、どうぞご覧になってください。

ブリスクプラグ



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