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GSX1100S刀のコックを自然落下式に加工する


古いバイク乗りは、マシンのエンジンを止めたらコックをオフにするというのが習慣になっていました。
これは、キャブレターのオーバーフローを未然に防止するためですが、これをうっかり忘れてしまい、さらに運が悪かったりすると、オーバーフローによってマシン周辺をガソリンまみれにしてしまうばかりか、インテークポートから燃焼室内にも流れ込み、それがピストンリング隙間からクランクケース内にまで入ってしまうという悲惨な状態に陥ってしまったりもします。

そこで、1980年ころから、各マシンの燃料コックは負圧式が多用されるようになりましたので、停車時にコックをオフにする習慣もなくなってしまいました。そもそも、負圧コックにはオフポジションがないのですからね。
負圧コックというのは、インテークマニホールド負圧をコックのダイヤフラム室へと導入し、エンジンがクランキングして負圧が生じたときだけコックのメイン通路を開くというものですから、フールプルーフにトラブルを防止するという点においては優れたものではあります。
しかし、社外品レーシングキャブレターを装着したり、インテークマニホールドを交換したりすることで、この負圧が取れなくなった場合にちょっと困ってしまったりします。
とりあえず、負圧コックには、プライマリーポジション(直結)がありますので、ここに合わせて使うという方法がないでもありませんが、その場合、リザーブが使えなくなるという、実に不便な状態になってしまいますね。
多くの場合、ピンゲルなどの社外品に交換したりもするのですが、実は、純正負圧コックの内部を加工して、自然落下式に改造するという選択肢もあるのです。

さて、分解しましょう。

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まず、ダイヤフラムを切り取ってしまいます。
このダイヤフラム先端のOリングがはまっている部分がバルブとして機能し、負圧がかかっていないときにはコック内メイン通路を塞ぐのですが、このカタナ用に限らず、負圧コックの多くは、この部分が流量を規制してしまっています。
つまり、負圧式を自然落下式に改造するだけで、いくばくかの流量を稼ぐことができるというわけです。

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裏蓋にある、負圧ホース接続部分に、エポキシ樹脂性接着剤を流し込んで塞ぎます。

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そして、内部の樹脂製バルブのプライマリー用の穴を塞ぎます。
ちなみに、オン&リザーブ用の穴径が6mmであるのに対し、このプライマリー用の穴径は4mmです。
つまり、プライマリー位置の方が流量を絞っているということです。
エンジンチューニングをした上でレーシングキャブレターを装着し、負圧コックのままプライマリーで使用すれば、全開全負荷走行時に流量不足でガス欠症状に陥る可能性がないこともないということです。
ちなみに、ガスは流れているけれども流量が不足しているという、一般的な流量不足になる原因は、コックストレーナーやコック内部の詰まり、不適切な燃料フィルターの使用などが挙げられますが、これによるガス欠症状は、完全に閉塞していない限り、低中開度低中回転域では起こりません。
一定時間にわたって全開領域で走ったときに起きるものです。
また、多少、エンジンチューニングをしたり社外品レーシングキャブレターに交換したくらいで、実用域における流量不足なんて起こりません。ほとんどの場合、不適切な燃料フィルターの装着によるものです。
ろ紙式のフィルターは燃料ポンプで燃圧をかけている車両用ですので、そうではない車両にこれを使うと、相当に流量が少なくなります。燃圧をかけていない車両の場合、ナイロンネット式を使ってください。

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こちらが、オン&リザーブ時の通路穴ですが、6mmあります。
ちなみに、カタナコックよりも流量が多いという風評があるGPZ900R純正コックですが、この通路穴径について両者に差異がありませんので、流量はビタ一文も増加しません。

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コック本体にストレーナーを装着します。
このストレーナーにタンク内部の錆や異物が詰まったりしていれば、それはきれいに除去しておいてください。
これだけの面積がありますので、全面にわたってビッシリと詰まっていない限り、ここに多少の異物が付着している程度で流量不足になったりはしません。
ただ、タンク内に錆や異物が溜まっている証であるのは事実ですので、あまり多い場合には、タンク内の洗浄処理をするべきでしょう。

P7230485.jpg






カタナコックの問題点として、切り替えレバーの操作が固くて渋いということがありますが、それは単なるメンテナンス不足です。
このようにして、各摺動部をきれいにした上でグリスアップすれば、びっくりするほど軽くスムーズに操作できるようになります。
ここのグリスは、油脂に溶けないものが良いですね。そう、フッ素樹脂グリスのバリエルタが最適です。

P7240488.jpg





さて、元通りに組み立てて完成です。
ちなみに、オン&リザーブ位置に変更はありません。プライマリー位置がオフになりますので、停車時やタンク脱着時はプライマリーに合わせてくださいね。

P7240489.jpg






そう、このコック、Z1000MK2に流用します。
取り付けピッチが同じですので、そのまま装着することができますし、Z1000MK2の純正コックよりもはるかにコンパクトですので、キャブレター換装時の干渉を避けることができます。

P7250506.jpg






まとめてみましょう
・負圧式を自然落下式に変更することで、多少なりとも流量を増加させることができる
・負圧コックのプライマリー位置は流量が絞られている
・カタナコックとニンジャコックの流量は同じ
・燃圧をかけていない車両の場合、ろ紙式フィルターは流量不足の原因になるので使わない









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