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GS1000SクーリーレプリカにCR-M33&SP-2(Ver.FM)を装着セッティング その2~カムシャフト周りの問題


先日のGS1000Sですが、CR-M33とSP-2の装着まではスムーズに進めることができたのですが、いざ、セッティングをしようとエンジン始動させたところ、どうも様子がおかしいのです。空ぶかしレーシング時のレスポンスや力感に乏しく、まるで腑抜けなのですね。
実走テスト走行を行ってみましたが、とにかくアイドリング近辺から低回転域でトルクがなく、神経を使って半クラッチを使わないと、発進もままならないという状態なのです。
いったんクラッチがつながってしまえば、それなりにスムーズに加速してくれるのですが、私の知るGS1000の加速ではありません。

エンジンコンプレッションや点火時期をチェックしても問題はないし、はたまたキャブセッティングを大きく振っても基本的な症状に変化が見られず・・・これはエンジン本体、それもバルブタイミングあたりが怪しいと判断しました。

オーナーのIさんによれば、14~15年前、英国滞在中のチーム員からGoodConditionのGS1000Sの情報があり、英国人オーナーさんに頼み込んで入手し日本へ持ってきたとのこと。走行距離2.5万マイル弱で外観上はなかなかのGS1000S、いざ国内車検を通し乗った印象はNG。動力性が本来の姿ではなかった。ですがGS1000Sは世界の名車。すぐに床の間飾りになってしまったとのこと。仕事柄本来のGSを覚えている関係で、この件はいつも頭から離れなかったが手間とヒマがない。この期に健康診断も含め、診察治療をお願いしたとのこと。

もう、悩んでいても仕方ありませんので、ヘッドカバーを開けてみることにしました。

これは、1・4番を上死点に合わせた状態なのですが、もう、予想どおりというか、エキゾーストカムの向きが明らかにおかしいのがわかります。
本来、インテークとエキゾーストのカム山は、ここで180度の反対向きに揃うというのが並列4気筒エンジンのセオリーなのですが、見てのとおり、エキゾーストカムの頂点が斜め上に向いています。

P7170430.jpg






この、エキゾーストカムスプロケットに刻印してある→マークは、シリンダーヘッド上面と水平に一致しなくてはなりませんが、このように、約1コマ分遅れる方向にずれています。おまけに、エキゾーストカムスプロケットの指定位置からインテークカムスプロケットの指定位置までは20リンクで組むところ、19リンクになっていました。

P7170431.jpg





ここで私は、「よし、これで解決、あとは組み直しをするだけだ!!」と喜び勇んでいたのですが、事はそれだけではなかった・・・
この時点では、もう解決したとの認識に基づいて、せっかくヘッドカバーを開けたついでに、シリンダーヘッドナットの締め直しとバルブクリアランス調整を行いました。
ちなみに、ヘッドナットは相当にトルク抜けしていました。

P7170432.jpg






バルブクリアランスについても、0.03mm以下のところがある反面、0.16mmも広いところもありという、実に不可解なものでした。

P7170433.jpg






どうせカムシャフトの脱着をしますので、ついでにカムスプロケットを長穴に加工して、きちんと規定値に微調整もしてやろうと考えました。
まあ、腰上OHのみですので、カムチェーンは相当に伸びてバルブタイミングが遅れる方向にずれてしまうだろうという予測からのことです。
古いエンジンは、サービスマニュアルのとおりに組めばいいというセオリーは通用しませんからね。

P7170435.jpg






ダイヤルゲージを使って、正確な上死点を出します。

P7170434.jpg






カムシャフトをいったん外して、正規に組み直しをします。
ここで見ていただきたいのですが、この状態では、カムチェーンが相当にたるんでいるのがわかります。これは、カムチェーンテンショナーをまだ装着していないからなのですが、このあと、カムチェーンテンショナーを取り付けて、正規のテンションがかかってはじめて本来の張りになります。
ところが、カムチェーンテンショナーを装着する前にクランクを回してしまうと、このたるんだ分によって、まず間違いなくコマずれします。
多くの場合、エキゾーストカムスプロケットの矢印を合わせた上で、インテークカムスプロケットまでのリンク数で合わせますが、通常組むときにこれを数え間違うということはまずないと思います。
今回のエンジンは、カムシャフトを組むところまではきちんとやったけれど、カムチェーンテンショナーを装着してテンションをかける前にクランクを回してしまったことで、エキゾーストカムがコマ飛びしたのでしょうね。なので、20リンクのところが19リンクになっていたのです。
つまり、エキゾーストカムだけがクランク角24度程度も遅れた状態になっていたということです。
これによって、オーバーラップがとんでもなく大きくなっていて、アイドリングから低回転域で全くトルクがないという状態だったのでしょう。
これは、うっかりしていると犯しやすいミスですし、私自身も、過去にはカムチェーンテンショナーを装着する前にクランクを回してしまい、コマ飛びさせてしまった経験を持ちます。ただ、全てを組み付けたあと、再度のチェックを怠らないということで防止するしかありませんね。

P7170436.jpg






さて、正規の位置に組み直しが完了しました。

P7170437.jpg

P7170438.jpg






ところが・・・
これは、正確な圧縮上死点位置にある状態、そして、カムスプロケットの→などもきちんと合っている状態なのですが、それでもなおかつ、インテーク側が遅れているのが目視でもわかります。
とりあえず、バルブタイミングを実測してみました。

・インテーク 123.5度
・エキゾースト 107度

エキゾースト側はいいところに来ていますが、インテーク側が10度以上も遅れています。
さて、なぜ???

良く見てみると、どうもカムスプロケットがGS1000のものではないようです。
手持ちのGSシリーズエンジン用カムスプロケットと比較してみましたが、これはGS750Gのものと判明しました。
つまり、組み間違いだけではなく、使われている部品も違ったのです。
GSエンジンは、GS400からGS1000までの各エンジンにおいて、カムシャフト本体の位相角は共通である反面、車種ごとにカムスプロケットの位相を変えてモデル対応しています。取り付け部分のサイズは同じですので、組めてはしまうものの、バルブタイミングは大きくずれてしまうということになりますし、これはパッと見ただけでは判別することも困難でしょう。
旧車の場合、過去の履歴がわかないがゆえに、こういうこともあり得るのですから、現状を信じるのではなく、全てにおいて疑いの目を持って然るべき確認を履行するという心掛けが必要です。マニュアルどおりではだめだということです。

さあ、どうやって帳尻合わせをするか考えた結果、インテーク側を19リンクで組んで1コマ分進めてやり、長穴部分の調整で遅らせてやるのが合理的と判断しましたので、もう一度インテークカムを外して長穴加工をやり直しました。
バルブタイミングは合っているけれど合いマークはずれているという状態になりますが、ズレている角度と方向を考えたとき、こちらの方が加工量を少なくできるからというのがその理由です。

さて、調整です。

P7170439.jpg






完成しました。

P7180440.jpg

P7180443.jpg





このあと、実走セッティングを行いましたが、そうそう、これがGS1000ですよ!!







記事でのご紹介はしませんが、フロントフォークのリセッティングも無事に完了し、私のGS750に似たような感じにすることはできました。
そもそも、GS1000Sクーリーレプリカのフロントフォークスプリング、レートが0.4キロくらいしかありませんので、それでは踏ん張り感も何もありません。

あとは、Iさんのお沙汰を待つのみ・・・





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