Entries

チューンドGSX1100S刀の振動~原因のシューティング


東京都にお住まいのUさんから、愛車であるGSX1100S刀の振動軽減についてご相談をいただきました。
いただいたメールの内容は下記のとおりです。



ファクトリーまめしば 様

本名を存じ上げず、まめしば様でのメールお許しください。
現在、スズキのカタナ1100(1990年式)に乗っている還暦を過ぎた者です。
まめしば様のブログをいつも楽しく拝見させていただいています。

ご相談の内容ですが、現在乗っているカタナの振動対策についてです。
アクセルを回し、3000回転を過ぎたあたりから振動が発生し、3500回転でかなりの振動が発生し、4000回転以上はあまりの振動でそれ以上はアクセルを開けられません。
そのため、高速道路ではせいぜい100㎞くらいしかスピードが出せず、運転中は追い越しもあまりできないので、一番左の車線でしか走れません。

ショップでは、振動対策としてエンジンのオーバーホールを提案されていますが、まだ12,000㎞ちょっとしか走っていないのでそれはどうかと考えています。
また、その費用も相当かなりの高額で決心ができません。

そこで、点火系や吸気系あたりの改善等で解決できないものかご相談をいたしたく、お問い合わせをさせていただいた次第です。
できれば一度実車をご覧いただいてということで考えておりますが、いかがでしょうか。
ご検討よろしくお願いします。





エンジン回りに関する振動の要因としては、主に二つに大別されます。
ひとつは、メカニカルなアンバランスです。
たとえば、クランクシャフトが曲がっているとか、フライホイールやクラッチハウジングやピストン重量バランスが大きくずれているなどが挙げられます。
そこで、チューニングという分野においては、やれクランクの芯出しだとかピストン重量合わせ、はたまた燃焼室容積合わせなどが喧伝されているところです。
これらについて、全く関与度がないとは言いませんが、通常において、これらメカニカルな問題によって振動がひどいというケースは稀であると考えています。
まあ、もともと振動がひどいマシンというのはありますが、同機種との比較において、特定の個体について振動がひどいという場合の原因としてはレアだということです。
また、はなはだしく振動がひどく、その原因がメカニカルなものである場合、それは、振動のみならず、ひどい異音もするでしょうし、エンジンの吹け上がり自体にも異常がある場合が多いのではないかと思うのです。

もうひとつは、失火率の増大による振動増加です。
これの原因としては、
・点火系の不良若しくは能力不足
・キャブレターセッティングを含む吸気系の不良
が挙げられます。
たとえば、並列4気筒エンジンの場合、1・4と2・3のピストンがそれぞれ組みになって180度の位相で上下していますので、理論上、一次振動は完全バランスにてキャンセルされています。
しかし、何らかのトラブルによって、1気筒死んで3気筒になってしまえば、相当にひどい振動が出ることは多くの人が経験していると思いますが、これは、燃焼圧を生まなくなった1気筒と生んでいる3気筒との間において、燃焼圧の差の分がアンバランス成分となってひどい振動を生むのです。
また、点火プラグやプラグコードを新品に交換すると、振動が減ってスムーズになるというのも経験則上、多くの人が知るところですが、これも失火率が減ったことによって、燃焼圧差によるアンバランス成分が減り、理論上の一次振動完全キャンセル状態に近づいたことによります。
もし、点火系に問題があれば失火率は相当に増加しますし、キャブレターセッティングやキャブレター自体のトラブルがあれば、それも正常な燃焼ができなくなって失火率が上がります。その結果、気筒間の燃焼圧差が生じてアンバンス成分が増加して振動が出るのです。

メカニカルな問題よりも、これら点火系や吸気系の問題によって振動が増加しているケースの方がはるかに多いのです。
ですので、振動が多い=エンジンオーバーホールというのは、まるで的外れな結果になる可能性が大ということです。

私はキャブ屋&電気屋ですので、それらについては散々に様々なことをやってきていますが、その経験則上、これらが振動に与える影響度がいかに大きいかをイヤというほどに知っています。



さて、先のUさんが、愛車であるGSX1100S刀に乗っておいでになりました。
ほどほどのチューニング度の素晴らしい仕上がりになっていますね。

P5124140_201605152253481df.jpg







早速、試乗を含めてチェックさせていただきました。
ノーマルキャブレターにパワーフィルターが装着されていますね・・・
始動性は良好、アイドリングもスムーズで安定しています。
そして、アイドリング時を含めて、低回転域でブリッピングをする限り、特段に振動が多いという印象はありません。
つまり、メカニカル要素についての大きな問題はないというのが私の判断です。

乗ってみましょう。

ファクトリーまめしばを出てしばらくの間における住宅地内走行では至極スムーズです。
通りに出て、ちょっとワイドオープンしたところ、シートとハンドルにビリビリとした振動が出るのを確認しました。これですね・・・
様々な開度から様々な開け方や閉じ方としながら振動の出方や吹け具合を確認した結果、結論は、キャブレターセッティングがひどく薄い、特に開度4分の1以降は、全開に持ち込めないほどはなはだしく薄い状態です。
また、3~4速4,000rpm付近からガバッと開けてやると、カリカリッとひどいノッキングにも見舞われるほどです。
負圧キャブレター装着のノーマルエンジンにもかかわらず、ここまでのノッキングが出るということは、相当に薄いということです。
そして、大きく早く開けて故意に薄い状態を作ると、途端に振動が増加します。
反面、開度8分の1付近のやや適正寄りと思われる開度領域でゆっくりと開けたときには、振動は増加しません。
加えて、高回転域まで引っ張ってスロットルオフすると、パンパンパラパラ~ッと派手なアフターファイヤーが出ますので、全閉も薄い・・・
これは、パワーフィルターを装着したのみで、まともなキャブセッティングをしていない状態です。まあ、全開でまともに吹けないことも含め、上記のような状態なのですからね・・・

純正キャブレターのジェットは在庫持ち合わせがありませんので、すぐに対処することはできませんが、上記の判断に間違いがないかどうかを確認するために、とりあえずパイロットスクリューを大きく開けてみました。

P5124141.jpg






結果は、パイロット系の支配領域である全閉から開度4分の1のエリアで明らかに振動が減少しましたので、このマシンの振動原因は、キャブレターセッティング不良によって空燃比値が薄くなり過ぎたことで失火率が増大したことによるものと判断されました。
具体的な作業は、また日を改めてということにて仕切り直しですが、良い状態に仕上げて差し上げましょう。
ちなみに、車体周りについてはとても良く出来ていて、違和感なくスムーズに速く走らせることができますので、キャブセッティングが決まってトルクパワーともに本来の状態になり、かつ振動も激減したならば、楽しく乗れるナイスな1台になるはずです。

原因がわかりさえすれば、あとはやるだけです。

ちなみに、このGSX1100S刀というマシンは、Zと比較すれば、スイングアームが530mmと30mm長く、キャスター角も28度10分と2度10分寝ているなど、もともとの安定成分が大きく取られた車体設計となっていますので、運動性を上げるためにリア車高を上げたりフロントホイールを小径化しても破綻し難いのが特徴です。
まあ、そういうことを狙って、私は自分のZ1000LTDのスイングアームを30mm延長し、キャスターを1度30分寝かしたのですが、Zの場合には、もともと与えられた安定成分が少ないのですので、車体周りや足回りをいじるときには相当に気を付けないと、容易に破綻してアンバランス極まりないものになってしまいます。




ファクトリーまめしばでは、マシン持ち込みでの、CRキャブレターに対するMノズル&PEEK製リンクロッド装着&セッティングサービスを行っております。その効果は想像以上・・・
ご希望の方は、メール若しくはお電話にてお問い合わせください。
作業時間は半日程度ですので、日帰りにて十分に可能となります。
また、愛車を題材にしてのセッティングガイダンスも平行して行いますし、具体的なセッティング方法、ジェット交換要領などもご説明いたします。
たとえば、今の季節でこの組み合わせだから、もっと気温が下がったら、スロージェットをこうしてジェットニードルをこんな感じに・・・とかね・・・
その後、ご自身の手によって、さらに好みのセットに煮詰めて行くのも楽しいものですよ。
具体的な価格等については下記の記事を参照ください。
これを機に、セッティングの迷路から脱出できることを考えれば格安と思います。

Mノズル&PEEK製リンクロッドの装着サービス



大好評のファクトリーまめしばオリジナルオイル開発の経過はこちらにありますので、どうぞご覧になってください。
オリジナルオイルの開発

P1090323.jpg

P1090324.jpg

価格を含めたサービス内容については、こちらをご覧ください。
常に在庫は確保しております。
オリジナルオイルのデリバリーについて



ファクトリーまめしば、新拠点へのアクセスは下記のとおりです。
・東名高速道路大井松田ICから5.5km、所要10分
・小田原厚木道路小田原東ICから5km、所要10分
・小田急小田原線栢山駅から徒歩5分

地図はこちらをご覧下さい。
新拠点の地図



↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


にほんブログ村 バイクブログ バイク カスタムへ
このアイコンをポチッとネ
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
新しくスタートする新生ファクトリーまめしばに、皆様の応援クリックをよろしくお願いいたします。


↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


まめしばスペシャルパーツのインプレ集は下記リンク先を参照ください。
全て、実際に購入していただいた方々から寄せられたものについて、そのままを掲載したものです。


・Mノズル
価格:1個4,000円


・CR-Mキャブレター
価格:1機 165,000円~


・強化フロントアクスルキット
価格:1セット 40,000円


・V-UP16
価格:1個 26,000円


・マルチスパークアンプ(MSA)
価格:1個 38,000円


・ルブロスプロメディック(オイル添加剤)
価格:1L 8,000円


その他、レデューサー、NGCエキゾーストシステム、SOHCエンジニアリング製ピストンキット&コンプリートエンジンなど、様々な部品をプロデュースしております。
いずれも、自信を持ってお勧めできるものばかりです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ファクトリーまめしばスペシャルパーツのリンクはこちらです


ファクトリーまめしばスペシャルパーツ

これらの部品や作業等に関する各種お問い合わせは、
mameshiba198★gmail.com(★に@を入れてください)
までどうぞご遠慮なくメールをお送りいただくか、直接お電話をください。



〒250-0852
神奈川県小田原市栢山(カヤマ)2925-3
ファクトリーまめしば
TEL 090-3342-1234
FAX 0465-46-7041
mameshiba198@gmail.com


拍手もどうぞよろしく!!!!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

スポンサーサイト

ご案内

プロフィール

mameshiba198

Author:mameshiba198
FC2ブログへようこそ!

最新記事

カテゴリ

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

全記事表示リンク

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
車・バイク
6位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
バイク
1位
アクセスランキングを見る>>

カテゴリ