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CR-Mキャブレターの組み立て作業


本題に入る前に、1機のみ在庫中であるCR-M31ブラックボディーのご案内です。
ファクトリーまめしばにおいて通常在庫しているのは、CR-M31、CR-M33、CR-MB35の3種類なのですが、1機のみCR-M31のブラックボディーを在庫しております。
パイロットスクリュー追加加工を施した上で完全分解にてストックしていますので、各車種用にアセンブルすることができます。口径を含めて、適合する代表的な車種は下記のとおりですが、これ以外でも可能ですし、CRキャブレターの適合がないとされている4気筒マシンでも対応いたします。
Z1、Z2、Z900、Z1000、MK2、Z1R、Z750FX2&3、ゼファー750、ZR-7、GS750、GSX750、GS1000、CB750F、CB750K、CB900F
納期は即納となりますので、お見積りをご希望の方はメール若しくはお電話にてお問い合わせください。

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さて本題です。
巷に、キャブレターオーバーホールやキャブレターセッティングに関する情報掲載は多数存在するところですが、いかに軽くスムーズな作動性を得るべく、フリクションを徹底排除して正確緻密にアセンブルするかという観点に立ったものは存在しません。
まあ、それを追求しようという意識が低いという現れなのでしょう。
たとえば、CR、FCR、TMRのいずれでも同様ですが、これらレーシングパーツについては、メーカー出荷時の組み立て精度に期待してはなりません。
箱から出したまま、各部のチェックと修正をすることなく、ポンと装着してセッティングに移行するなどということをしてはならないということです。

以前にも書きましたが、CR-Mキャブレターについて、私がどのようにして組み立て作業を行っているのかについてご紹介しましょう。とは言っても、微妙な力加減を含む本質的部分については、とてもではありませんが画像や文章で表現することは不可能ですので、これを読んだからといって同じようにできるようになると思ったら大間違いなのですが・・・


この、完全分解状態から組立作業を行いますが、私がデリバリーするCR-Mキャブレターは、全てこの状態から、ご注文をいただいた内容に従って1機ずつ組み立てるのです。

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まず、今回の仕様はTPS(スロットルポジションセンサー)装着を含みますので、まずはそのための機械加工を行います。
ちなみに、現在お使い中のCRキャブレターにこの加工をすることもできますので、ご希望の方はご連絡ください。価格は38,000円(税別)、納期は3~4日です。また、マシン持ち込み日帰り作業も可能ですが、その場合にはご予約にてお願いいたします。

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各ボディーにスタータープランジャーを組み付けますが、これは締め付け過ぎると簡単に割れてしまいますので、手加減に要注意です。

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これもオプションメニューとなりますが、スロットルバルブの摺動抵抗を低減させるため、旋盤を使ってラッピングを行います。
これは、コストパフォーマンスにも優れていますので、お勧めメニューですね。
また、使用に伴って傷ついたり偏摩耗しているものにも有効な処理となりますので、オーバーホール時に行うのも良いでしょう。

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ボディーにMノズルを挿入し、中子を締め付けます。
ここでも締め過ぎに注意が必要です。締め過ぎてしまうと、中子が傾くことでスロットルバルブ内壁と干渉してしまい、ひどく渋い作動性になってしまいます。
新品でも干渉しているものがあったりしますので、そういう意味でも、新品箱出しから全分解したいところです。

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次にNJを締め付けますが、これも締め付け過ぎると中子を歪ませてしまい、同じく干渉の原因となります。

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ここまで組み付けたなら、スロットルバルブを単体で挿入し、スムーズにスライドするかを確認します。
スルスルッ、ストンと落ちなければダメ、わずかでも抵抗を感じるようであれば、何かが間違っています。







ビッグボディーCRの場合、ワイヤーブラケットを2番ボディーに装着する前にスロットルバルブを挿入しなくては、入れることができません。スモールボディーは大丈夫なのですがね。
そして、スロットルシャフトを組み付けますが、このとき、2個のカラーを挿入することを忘れないでください。時々入れ忘れているものがあります。
スロットルシャフトの組み付けにもちょっとした要領がありますが、それは言葉で表現することは無理です。


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リンクレバーをスロットルシャフトに仮固定してください。こうしておかなければ、スロットルシャフトがわずかに横にずれるだけでクルクルッカシャンと外れてしまって振り出しに戻るという結果を招きます。

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フュエルジョイントを挿入しますが、このとき、Oリングにはグリスを塗ってください。
また、挿入時には、Oリングの抵抗感を感じながらもスルッと軽く入らなければなりません。力を込めないと入らない場合は、ボディー側の穴の入口にバリや荒れがあることが原因ですので、あらかじめそれを修正しておいてください。ここがスムーズに入らないと、各ボディーの整列を取ることができなくなります。

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各ボディーを連結していきます。
ここでも力を込める必要はありません。スムーズに入って行かないということは、何かが間違っているということです。

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各ボディーの連結が終了したならば、各部に定尺などを当て、全ての面がまっすぐになっているかを確認します。
CRキャブレターの連結嵌めあいは非常にルーズですので、どうにでも組めてしまうところが難しいところです。FCRやTMRの場合、嵌るべくしか嵌りませんので、各カラー類の寸法に間違いがなければ大きなズレにはならないのですが、CRはそうは行きません。
指先の力加減で微調整しながら組み立てる必要があります。

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まっすぐ整列していることを確認したなら、連結ステーを本締めしますが、CRキャブレターの場合、ピッチの汎用性を高めるために、連結ステーの取り付け穴が長穴、それも場所によって長さの異なる長穴になっています。つまり、締め付け座面積が場所によって異なりますので、手加減締め付けトルクはそれに応じて加減しなくてはなりません。
そうしなければ、座面積の小さなところは陥没してしまいますので、ボディーの整列が大きく崩れてしまいます。新品でも・・・

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ジェット類を装着していきます。
ここでも締め過ぎは厳禁・・・

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これがパイロットスクリューです。
CRを除くほとんど全てのキャブレターに装備されているのですが、CRにはない・・・それがCRキャブレターの悩ましいネガ要素の根源的な要因です。
CR-Mキャブレターが極めてワイドレンジな特性を持つ理由のひとつです。
突き当たるところが基準点になりますので、そこでマーキングしておきます。
ここでも締め過ぎは厳禁です。

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油面も正確に合わせましょう。
適当ではいけません、きちんと合わせてください。

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パイロット経路を加工する際の貫通穴には、ネジロック材を塗布したイモねじでメクラ栓をします。

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スタンダードのリンクロッドにはスプリングテンションがかけられていて、これが大きなフリクションとなっていますので、それを解決すべく、PEEK製リンクロッドに置換します。また、口径ごとに軸間の異なるものを使うことで、リンクレバーレシオを適正化します。これも、同じ鋳型ボディーを複数口径で共有することによって生じた不合理を解決するためです。CR-Mキャブレターは量産品ではなく、各口径別単品製作の専用設計スペシャルメイドということです。

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各リンク周りを組み付けて行きますが、1か所を固定するごとに作動性を確認します。
どこかを締めたら渋くなったということは、そこに何かの原因があるということですが、それをシューティングするためには、1か所締めるごとに確認するという作業が必須ということになります。

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次に、目視によって、各スロットルバルブの開き高さを合わせます。これを正確に合わせることは、負圧同調を取ることに優先されます。
アイドルストップスクリューにて、スロットルバルブとベンチュリー下端の隙間を髪の毛1本程度まで狭くした状態にして目視で合わせます。針金を使うと、各部クリアランスが逆方向に寄ってしまいますので、正確に合わせることができません。つまり、それは間違った方法ということです。

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スタータレバーとリンケージを組み立てます。
リンケージシャフトを挿入していくとき、ボディー整列がきちんと取れていれば、スルスルとスムーズに入って行くはずです。ここで渋いということは、整列が出ていないか、スターター周り部品の歪みや曲がりがあるということになります。

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スターター周りを組み付けたなら、スターターレバーを戻したときに、スタータープランジャーが完全に戻っているかどうかを確認します。

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TPSを組み立てます。
これが構成部品です。

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スロットルシャフトとセンサーを同軸連結するためのアダプターを装着し、固定用ネジにはネジロック剤を塗布します。

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センサーとスロットルシャフトの間には、樹脂製十字型のカラーを挿入していますが、これによって、ガタを消しつつも全周においてスラスト方向の追従性を確保することができます。
ただセンサーを装着すれば良いというものではないということです。きちんと機能させるためには、理に叶った構造が必須です。
センサー取り付けプレートとボディーの気密性を確保するために、シール材を塗布します。
また、センサー取り付けプレートとセンサーの間にもOリングを挿入します。

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イグナイタユニットと配線接続した際の出力電圧調整時に、規定値のレンジ内にあるようにするため、抵抗値にて合わせておきます。

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さて、組み立てを完了しましたので、最終的な作動性確認を行います。
スタンダードCRキャブレターでは望むべくもないスムーズネスを獲得しています。
軽く開いてシュパッと戻るのがわかりますね。キャブレターはこうでなくてはなりません。






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CR-Mキャブレター、私の執念の結晶です。
なぜここまで追求したのか、それは自分用として納得できるキャブレターが欲しかっただけです。

CR-Mキャブレターはおよそ20万円からとなりますが、車種や仕様によって異なりますので、ご検討の際にはメール若しくはお電話にてお問い合わせください。ご希望であれば、詳細なお見積りを作成するご用意があります。
また、製作の上でマシン持ち込みによる装着セッティングサービスも行います。






ファクトリーまめしばでは、マシン持ち込みでの、CRキャブレターに対するMノズル&PEEK製リンクロッド装着&セッティングサービスを行っております。その効果は想像以上・・・
ご希望の方は、メール若しくはお電話にてお問い合わせください。
作業時間は半日程度ですので、日帰りにて十分に可能となります。
また、愛車を題材にしてのセッティングガイダンスも平行して行いますし、具体的なセッティング方法、ジェット交換要領などもご説明いたします。
たとえば、今の季節でこの組み合わせだから、もっと気温が下がったら、スロージェットをこうしてジェットニードルをこんな感じに・・・とかね・・・
その後、ご自身の手によって、さらに好みのセットに煮詰めて行くのも楽しいものですよ。
具体的な価格等については下記の記事を参照ください。
これを機に、セッティングの迷路から脱出できることを考えれば格安と思います。

Mノズル&PEEK製リンクロッドの装着サービス



大好評のファクトリーまめしばオリジナルオイル開発の経過はこちらにありますので、どうぞご覧になってください。
オリジナルオイルの開発

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価格を含めたサービス内容については、こちらをご覧ください。
常に在庫は確保しております。
オリジナルオイルのデリバリーについて



ファクトリーまめしば、新拠点へのアクセスは下記のとおりです。
・東名高速道路大井松田ICから5.5km、所要10分
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