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インシュレーターとスピゴットの嵌合について考える


空冷4気筒エンジンには、やっぱりCRキャブレターが良く似合います。

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しかしそれは、巷で認識されているような、見た目や雰囲気がマッチするという意味にとどまりません。
スロットルを開けるとき、ライダーは、常に予測しながら右手をひねります。
そのとき、乗り手が、加速程度を予測することを意識していようがいまいが、これくらい開けたらあれくらい加速してくれるはず・・・あれくらい加速して欲しい・・・無意識にそう予測しつつ右手をひねるのです。
そして、それが予測したとおりの反応をしてくれた時、ライダーは、コントローラブルで乗りやすく、気持ち良い加速をしてくれたと感じます。
開けたにもかかわらず、ツキがあまりに悪すぎて加速してくれなければ、それはもどかしくもつまらないという印象を持つはずです。気持ち良くありませんね。
しかし、もっと悪いのは、予測以上に加速してしまうことです。それが、直線を加速しているだけならば多少は許せるかもしれませんし、ある意味では、「スゲエ加速だ!!」とエキサイティングな気分を味わうのかもしれません。
でも、それが低速コーナリング中であったり、街中の交差点ターンであったり、はたまた渋滞路だったりすれば、程度によっては、怖くておいそれとは開けられないという状態になるはずです。
するとライダーは、予測以上に加速させたくないばかりに、右手に全神経を集中しながらも恐々としながら開けなくてはなりませんので、それは実にストレスフルで疲れることとなります。

基本的に、加速ポンプ付きフラットバルブであるFCRやTMRでは、よほど巧くセットアップを煮詰めない限り、そのような傾向に陥ることが極めて多いのが現実です。私もさんざんに取り組んできましたので、良く知っていることです。
そこでCRキャブレターというのは、この部分における過渡特性には基本的に優れています。特に、全閉から低開度域における優しいツキ具合は、FCRやTMRでは得ることができない美点となります。
私がCRキャブレターを好むのは、まさにこの部分についてなのです。

バイクはスロットルを開けなくては加速してくれませんので、恐々と開けなくてはならないマシンよりも、無造作に開けやすいマシンの方が、実は速く走れたりもします。
そして、バイクの醍醐味は、大きくスロットルを開けて加速することそのものだったしますので、思い切り開けられるマシンは、単純に楽しいのです。


ところで、今日のテーマはそのことではなく、キャブレター装着時に陥りがちな落とし穴について書いてみましょう。

キャブレター周りのトラブルは多岐にわたりますが、シューティングや対処が難しいものとして、二次エアー吸入があります。
それも、スピゴットとインシュレーターの不適合である場合、経験の浅い人にとって、そのシューティングは困難でしょう。
多くの人は、インシュレーターにスピゴットを嵌め、それをバンドで締め付けることでシールすると考えているようですが、それが大きな間違いなのです。

これをご覧ください。
インシュレーター側には凸状の山があり、スピゴット側には凹状の溝がありますが、シールはこの凹凸が噛み合うことで担保されます。
バンドで締め付けなくても、この凸凹の嵌合でシールされるということなのですが、裏を返せば、凸凹の嵌合が不適合であるものを、バンド締め付けによってシールすることはできないということを意味します。

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嵌合の適合には、二つの絶対的要件があります。
ひとつは、双方の内外径が合っていること、インシュレーター内径よりもスピゴット外径がわずかでも大きいことが必要です。具体的には、寸法差は0.5~2mm程度ですが、私は1~1.5mmくらいが好きです。
もうひとつは、双方の溝形状と溝位置がきちんと合っていることです。
溝形状は三角溝と丸溝に大別されますが、この溝形状の違いはさほど深刻ではありません。
しかし、位置が合っていないというのは、決定的にダメです。内外径が合っていれば、それなりにきちんと嵌ったかのように感じはするのですが、溝位置が合っていなければ二次エアー吸入の可能性が極めて大きくなります。


これからキャブレターを新規に装着しようとする場合、まずはインシュレーターとスピゴットについて、それぞれ単体で嵌め合わせてみて、その嵌り具合を確認するべきです。
そして、この画像では、バンドは締め付けていませんが、上記のふたつの要件を充足していれば、バンドを締めない状態でもエアーを吸うことはありません。
くどいようですが、シールを担保するものは、インシュレーターとスピゴットの内外径及び溝形状並びに溝位置の適合性なのです。
バンドは、脱落防止以上の意味はないということを知ってください。

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バンドは、単なる脱落防止ですので、締め過ぎは百害あって一利なしです。
このように、向かい合ったベロが平行になるところまでしか締めてはなりません。
インシュレーターのゴムは柔らかく、スピゴットのアルミは堅いですので、バンドを締め過ぎてしまうと、ゴムの行き場がなくなってしまい、逆に浮き上がって隙間が空いてしまします。余計に二次エアーを吸ってしまうということです。

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私は、キャブセッティングテストや実験のため、頻繁にキャブレターを脱着しますので、作業の迅速性や確実性を高めるために、細かな工夫をしています。
そもそも、バンドは純正部品として、純正キャブレターを装着することが前提、つまり、何度も締めたり緩めたりすることは考慮されていないということです。

奥まった場所にあるバンドを確実に緩めたり締めたりするために、ヘックスボルトに交換し、ボールポイントヘキサゴンドライバーで作業します。こうしておけば、工具をまっすぐにアクセスさせることができなくても、確実な作業をすることができます。また、あまり明るくないところでも狙いを定めやすくするために、黒色ボルトは使わずに、銀色系のニッケルメッキされたものを使います。しかし、ステンレスボルトは使ってはいけません。
すぐにナメてしまいますし、隙間に落ち込んだ際に、マグネットで拾うこともできません。

さらには、ベロが平行以上に締め付けられないように、ストッパーになるようにカラーを挿入するのです。

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何度も締めたりすると、バンドの締め付け面が座屈してしまいますので、そうならないように、ワッシャーを入れてやります。

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これらのひとつひとつは小さなつまらないことなのですが、私が30年来にわたって様々なキャブレター、様々な車種においてキャブレターいじりを重ねつつ、実体験として痛い目にも遭ってきた結果の工夫です。
貴方のマシンにおいて、有為に反映していただければ本望というものです。







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