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Z1000LTDの初期化&ライトチューニング その21~ピストン、リング、ボーリング&ホーニング加工、それぞれの精度について


通常、多気筒エンジンのボーリング作業を内燃機業者に依頼した場合、それぞれに番号が振られて戻って来ます。そう、それぞれのピストンが入る場所が指定されているということです。
純正品、社外品を問わず、ピストンの外径寸法にはばらつきがありますので、それぞれの寸法に対して、たとえば100分の5mmなどという指定クリアランスにボーリング&ホーニングした場合、スリーブ内径の仕上げ寸法も異なります。つまり、ピストンの公差ばらつきに起因するものということです。
これは、量産品を使う限りにおいては通常のことですので、このこと自体が問題とされることはありません。
ピストンとシリンダーの関係において、ピストン自体に寸法ばらつきがあったとしても、それは100分の1mmレベルのことですので、実圧縮比を含めて、出力に影響を及ぼすほどのものではありません。それに合わせて、適切なクリアランス設定をすれば解決するのです。

しかし・・・
ばらつきのあるピストンに合わせて一定のクリアランスを保つためにシリンダー内径をばらつかせるということは、その結果として、ピストンリング合口寸法をばらつかせることになります。
ピストンリング合口が広くなってしまえば、それは圧縮漏れやブローバイ増加という、エンジン出力をはじめとするエンジンパフォーマンスに大きな影響を与えることとなりますので、これは、合口同士が接触してリングスティックが起こらない範囲内において最小値にする必要があるのです。しかし、ピストン寸法にばらつきがあれば、それも叶わぬこととなります。
つまり、高いエンジンパフォーマンスを発揮させるためには、ピストン、リング、そしてシリンダーボーリング&ホーニングがそれぞれ高い精度を実現し、極力圧縮漏れを起こさないような狭い限界のピストンリング合口寸法にて成立させることが求められるのです。


さて、SOHCエンジニアリング製はいかなるものでしょうか。
今回、70mmボアピストンに合わせてボーリング&ホーニングされたシリンダーに、ピストンキット付属のピストンリングを挿入して合口を計測してみました。

ちなみに、SOHCエンジニアリング製ピストンに合わせて渡辺さん自身がボーリング&ホーニングした場合、冒頭に記載したような指定場所というものはありません。
どのピストンをどこに入れても同じクリアランスが得られます。
これは、各ピストンの外径寸法がピタリ同じであることに加えて、精密にボーリング&ホーニング加工がされているからなのです。
つまり、量産品とは精度レベルにおいて、ゼロが一桁違うレベルで作られているということです。

そのシリンダーに対し、ピストンリングをランダムに挿入してみました。

PA232337.jpg






合口の状況はこのようなものです。
目視でも、同じ隙間に見えるでしょ。人間の目は相当に正確ですからね。

PA232340.jpg

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PA232342.jpg

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さて、シクネスゲージで計測してみました。

PA232347.jpg






結果は、全てにおいて、0.18~0.19mmの間になっていることがわかりました。
これが、いかにすごいことか・・・
ちなみに、リングを入れ替えても結果は同じです。

PA232348.jpg







この合口寸法について、たとえばワイセコ等の量産品は0.3mm程度を規定値としていますが、それは、低い公差設定のもとで、組み合わせによっては狭い方向に寄ってしまってリングスティックという重大な事態を避けるためのものに過ぎません。ピストン及びリングの精度レベルが低いことの証左ということです。
いくらバルブシートカットや摺合せに手間とコストをかけてバルブ周りの密着性を高めようとも、メカニカルな圧縮比設定を高めようとも、微々たる違いを求めてバルブクリアランス調整を緻密に行おうとも、リング合口隙間が大きくて圧縮漏れをしてしまえば、そんな努力は水泡に帰してしまいかねないと言わざるを得ません。

ちなみに、多くの車種において、サービスマニュアル記載の規定合口寸法の規定値は0.1~0.4mm程度、使用限度は、0.5~0.7mm程度となっていますが、0.3mmなどという寸法が、いかにルーズなものかがおわかりでしょう。組んだばかりなのに、すでに数万km走行したノーマルエンジンと同等に過ぎないのです。


さて、さらに突っ込んでみましょう。
今度は、シリンダーボアの下端にリングを入れて合口隙間を計測してみました。

PA232349.jpg






結果は、上端と全く同じ、0.18~0.19mmでした。
この真円度の高さによって、リング合口寸法を詰めることができるのです。
仮に、ボア内の内径寸法にばらつきがあった場合、その内部を摺動するリングの合口も変化してしまうことになりますので、合口衝突を避けるためのマージンを大きく取らなくてはなりません。つまり、規定値としての合口寸法値を大きくするしかないということです。


結果、このシリンダーは、上下面が水平かつ平行に仕上げられ、コンロッドジャーナルに対するセンターが出た状態、かつ、各ボアが平行であるということ。
そして、各ボアが高い真円度を持ちつつも全ての内径が同寸、そしてリング合口隙間も同じということです。
すなわち、この希代の名機であるZエンジンを設計したエンジニアが引いた図面に限りなく近い状態を実現したということです。

それを実現するために必要な要件は・・・
ピストン及びピストンリングの精度を可能な限り高めて全てを同寸に仕上げ、かつ、それに対して必要なピストンクリアランスを得るべく、シリンダーボーリング&ホーニングの精度を高めるということになります。
これは、どのようなエンジンにも共通の要求であり、疑いの余地を許さない普遍的事実です。
あとは、それを実現すれば良いだけのことです。
ちなみに、現代のハイパフォーマンスなスーパースポーツエンジンは、全てこういう精度で量産されています。だからこそのハイパフォーマンスなのです。
SOHCエンジニアリング製ピストンの価値は、その現代的な精度を40年も前に生産されたエンジンにおいて具現化したという点にあります。そしてそのことは、奇をてらった類のものではなく、まさに正道を征くものに他ならず、セオリーのド真ん中を忠実に狙った結果ということです。

付言すれば、精密なボーリング&ホーニング作業については、熟練作業者が高い注意力をもって加工すれば実現可能です。
精度の高いピストンについても、高い品質の鍛造ブランクと最新工作機械があれば不可能ではないでしょう。
しかし、ピストンリングだけは通常の設備投資では製造することはできません。国内に3社のみ存在するリングメーカーだけが作れるものです。
そこで、極めて高い公差指定の上、小ロットでリングメーカーに製作依頼ができるチャンネルを持っていなければ、上記の全ては崩壊するのです。そこが、SOHCエンジニアリング製ピストンが唯一無二である理由なのです。

そこまでやって、どれほど良いものになるのか・・・
それは、貴方自身がご自身のマシンによって体感する以外にありません。










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