Entries

GS/GSX用ウオタニSP-2(V.F.M)の開発 その2~ウオタニSP-2の点火能力


現在、GSX1100S刀用SP-2のファクトリーまめしばスペシャルマッピングバージョン製作を進めているところです。
これは、幅広いエンジン仕様に対応するための点火カーブとマッピングをインストールするというものですが、それはつまり、どのような点火時期制御を行うかという側面においてスペシャルなものを作ろうということです。
現在、ノーマルエンジン用とハイコンプチューニングエンジン用のそれぞれの点火カーブを策定している最中なのですが、今日の記事は、ちょっと切り口を変えてみることにしましょう。

ご存じのとおり、ウオタニさんは、各車両用にSP-2フルパワーキット及びパワーコイルキットという点火系チューニングパーツを製作していますが、そもそもこのキットがどういうものなのか、その本質についてきちんと理解している方は少ないのかもしれません。
SP-2フルパワーキットとノーマル点火系の違いについて、多くの方々の認識は、点火時期やレブリミッターがダイヤルで可変することができるという、いわばセッティング性に優れているというもののように感じます。
それはそれでノーマルにはない有効な機能なのですが、この、セッティング性に優れているという側面は、SP-2の点火系チューニングパーツとしての本質ではありません。

そもそも、点火系システムに求められる最大の柱は、何と言っても、

強力な点火能力

なのです。

NAエンジンでも過給エンジンでも基本は同じですが、エンジンの効率や出力を高めるための各種手法は、いかに多くの混合気を吸入して燃焼させるかということに集約されます。
ボアアップやブーストアップなどは、その端的な現れです。
エンジンの出力源はガソリンの持つ熱エネルギーなのですから、単位時間あたり、どれだけのガソリンを燃焼させることができるか・・・
そして、燃焼によって混合気の体積が膨張することによる圧力増大そのものがエンジンの出力源ですから、この膨張比をいかに大きく取るかが出力を大きく左右します。
膨張比は圧縮比の増加に伴って大きくなりますので、エンジンチューニングの常套手段である高圧縮化はその目的で行われます。

いかに多くの混合気をシリンダー内に押し込み、それを可能な限り圧縮し、そこに点火して燃焼させるか・・・エンジンチューニングの全てはそこに向けて行われるのです。

そこで、ガソリンエンジンにおける点火は、火花点火方式が採られています。
スパークプラグの中心電極と側方電極によって形成されるプラグギャップ間の絶縁抵抗を破って放電させ、この火花によって周囲の混合気に点火しますが、周囲の圧力が高まることによってプラグギャップ間の抵抗値も高まりますので、ハイコンプになればなるほど、ブースト圧が高まれば高まるほどに抵抗値が高まり、ここに放電し難くなる、つまり失火しやすくなるということになります。
また、プラグギャップ間の放電によって、ここに火炎核という火種が生じ、これが周囲に燃え広がることで燃焼が開始されるのですが、この火種が周囲に熱を奪われて消えてしまったりすれば、その行程は失火して出力を生みません。
火種が消えにくくするためには、火炎核を大きくしたいのですが、そのためにはプラグギャップを大きくしなければならない・・・しかしそれをするとギャップ間の抵抗値は高まって放電し難くなる・・・

つまり、エンジンの効率を上げるために燃焼室内圧縮圧力値を大きく取り、かつ、消え難い大きな火炎核を作るために有効なことは、プラグギャップ間を大きく取るということですが、そこに確実に放電させるためには、強力な放電能力が必要になる・・・それこそが点火系チューニングの基本中の基本、本質そのものです。
そもそも、火がつけられなければ点火時期コントロールもへったくれもありませんので、点火時期の可変セッティングという機能は、点火力の二の次ということがおわかりでしょう。

これは、SP-2フルパワーキットのイグナイタとコイルですが、主役はコイルなのです。
あまりそういう認識をしていないでしょ・・・

P3200403.jpg






このコイルこそが、SP-2の本質です。
これは、一次側コイルの抵抗値が0.9Ωという極めて低い値となっています。
一次側抵抗値が小さければ、大きな電流を流すことができるとともに、短時間にコイルに放電エネルギーを蓄電することができるのです。
これこそが、大きな点火能力の源そのもの・・・
多くの純正コイルや社外品コイルのそれは、3Ω前後ということを知っている人は多いと思いますが、比較計算は簡単です。

12V÷3Ω=4A
12V÷0.9Ω=13.33A

同じ電圧をかけた場合、抵抗値が小さい方が大電流を流すことができます。中学校で習いましたよね。
この、4Aと13.3Aの差こそが、SP-2のアドバンテージということなのです。

巷には、点火コントロール機能を謳った点火チューニングシステムがいくつか存在しますが、低抵抗コイルを使わない限り、点火能力の向上を見込むことはできません。

P3200404.jpg







SP-2のイグナイタは、この低抵抗コイルを確実にスイッチング駆動処理するための大容量トランジスタ素子を搭載しているのですが、それも、低抵抗コイルを活かすためのものに過ぎないということです。
たとえば、ノーマルイグナイタにSP-2コイルをそのまま組み合わせてしまうと、流れる大電流の負荷に耐えられずにトランジスタ素子の焼損などにつながります。そこで、イグナイタとSP-2コイルの間に大容量素子を搭載したパワーアンプを入れることで、ノーマルイグナイタとSP-2コイルの組み合わせが成立するのですが、これこそがSP-2パワーコイルキットそのものだったりします。
また、私がデリバリーしているマルチスパークアンプ(MSA)には、大容量のパワーFET素子をスイッチング素子として使っていますので、これをパワーアンプとして機能させることもできるのです。
いずれにせよ、点火能力を支配しているのは、点火コイルの能力そのものということです。

表現を変えれば、SP-2フルパワーキットとは、大電流を流すことで大きなプラグギャップ間抵抗を打ち破って放電することができる低抵抗コイルを使うため、それを確実にスイッチング駆動できるだけの素子を備えた専用イグナイタユニットを組み合わせたもの、そこに、せっかくなので、点火時期やレブリミッター機能も付加した点火系チューニングパーツということです。
点火能力の主役はコイルなのです。


仮に、貴方のマシンがフルトランジスタ点火方式だったとしても、また、それが比較的新しい年式のものだったとしても、SP-2フルパワーキットを装着することによって、確実に点火能力を増大させることができます。
そして、ボアアップやハイコンプ化のみならず、レーシングキャブレター装着やマフラー交換でさえも吸入効率向上、すなわち燃焼室内圧縮圧力の増大につながるのですから、それに伴って点火能力も大きなものが要求されるのは当然のことです。
端的に言えば、何らかのチューニングをした場合、点火系チューニングをしないのは片手落ちそのものということです。
また、現行のマシンならいざ知らず、そこそこ古いマシンのノーマル点火システムは、その時代背景からしても能力不足ですし、経年劣化も必至ですので、完全ノーマルマシンであったとしても、SP-2フルパワーキットを装着することで、相当なレベルの体感差を生みます。
私の経験則上から言わせていただければ、少なくてもニンジャ系や油冷系までの時代のエンジンには、相当に効きます。それ以前の年代マシンであれば、今までは一体なんだったんだろうかと思うほどに効くのは当然のことです。



これは、GSX1100Sの派生後発モデルであるGS1150EFの完全ノーマルマシンに装着したケースです。年式は1985年だったかな・・・
このマシンの点火系は、GSX1100S刀輸出仕様と国内仕様の中間的な仕様となっていますが、実質的にはほとんど同じものです。

GS1150EFにSP-2フルパワーキットを装着

これは、GSX1100Sの兄貴分であるGS1000Sクーレプの完全ノーマルマシンに装着したケースです。年式は1980年かな・・・

GS1000SにSP-2フルパワーキットを装着

いずれのマシンにおいても、オーナーの予想をはるかに超えた効果を発揮しました。
その具体的内容は、加速の向上はもちろんのこと、始動性向上や冷間時の落ち着き、そして振動の激減という、ストリートユースにおいては極めて実利的なものなのです。

GSX1100SやGSX750Sなどにおいても、現状の点火系が問題なく機能していたとしても、SP-2フルパワーキットを装着することによるメリットは多大です。
決して後悔などしません・・・いや、なぜもっと早く装着しなかったのかを後悔します。


現在、GSX1100S用SP-2、バージョンファクトリーまめしば(V.F.M)として機能させるべく、ノーマルエンジン用とハイコンプチューンドエンジン用の2種類の点火カーブ及びそれぞれの3次元マップを検討中です。
目指す適合車種は下記のものとなりますので、幅広く対応するために色々な要素を考慮しつつ、それぞれにおいて最適なものとすべく知恵を絞っている最中です。

GS550、GS750、GS1000、GSX750E、GSX1100E、GSX750S、GSX1100S、GS1150EF

P3190402.jpg






この点火系チューニング、見た目だけの盆栽チューニングにしか興味がないという価値観にはそぐわないかも知れませんけれどね・・・
その効果は素晴らしいものということです。




GSX1100S用SP-2の開発


Z系マシン用SP-2の開発







CR-Mキャブレターは、31、33、35の各口径については在庫しておりますので、入手をご検討の方はお問い合わせください。
全てのケースではありませんが、このようにして、日帰り装着セッティングも可能だったりしますし、通販の場合でも、相当な確度のプリセットデータがありますので、ポンと装着してそのままベストに近い状態にすることもできます。
そのまま装着して機能しない場合は、エンジン本体や点火系に問題があるか、若しくは装着作業に問題があるということですし、そう断言できるほどのデータを保有しているということです。

また、SP-2(V.F.M)も基本的には常時在庫確保しております。




ファクトリーまめしばでは、マシン持ち込みでの、CRキャブレターに対するMノズル&PEEK製リンクロッド装着&セッティングサービスを行っております。その効果は想像以上・・・
ご希望の方は、メール若しくはお電話にてお問い合わせください。
作業時間は半日程度ですので、日帰りにて十分に可能となります。
また、愛車を題材にしてのセッティングガイダンスも平行して行いますし、具体的なセッティング方法、ジェット交換要領などもご説明いたします。
たとえば、今の季節でこの組み合わせだから、もっと気温が下がったら、スロージェットをこうしてジェットニードルをこんな感じに・・・とかね・・・
その後、ご自身の手によって、さらに好みのセットに煮詰めて行くのも楽しいものですよ。
具体的な価格等については下記の記事を参照ください。
これを機に、セッティングの迷路から脱出できることを考えれば格安と思います。

Mノズル&PEEK製リンクロッドの装着サービス



大好評のファクトリーまめしばオリジナルオイル開発の経過はこちらにありますので、どうぞご覧になってください。
オリジナルオイルの開発

P1090323.jpg

P1090324.jpg

価格を含めたサービス内容については、こちらをご覧ください。
常に在庫は確保しております。
オリジナルオイルのデリバリーについて



ファクトリーまめしば、新拠点へのアクセスは下記のとおりです。
・東名高速道路大井松田ICから5.5km、所要10分
・小田原厚木道路小田原東ICから5km、所要10分
・小田急小田原線栢山駅から徒歩5分

地図はこちらをご覧下さい。
新拠点の地図



↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓


にほんブログ村 バイクブログ バイク カスタムへ
このアイコンをポチッとネ
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
新しくスタートする新生ファクトリーまめしばに、皆様の応援クリックをよろしくお願いいたします。


↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


まめしばスペシャルパーツのインプレ集は下記リンク先を参照ください。
全て、実際に購入していただいた方々から寄せられたものについて、そのままを掲載したものです。


・Mノズル
価格:1個4,000円


・CR-Mキャブレター
価格:1機 165,000円~


・強化フロントアクスルキット
価格:1セット 40,000円


・V-UP16
価格:1個 26,000円


・マルチスパークアンプ(MSA)
価格:1個 38,000円


・ルブロスプロメディック(オイル添加剤)
価格:1L 8,000円


その他、レデューサー、NGCエキゾーストシステム、SOHCエンジニアリング製ピストンキット&コンプリートエンジンなど、様々な部品をプロデュースしております。
いずれも、自信を持ってお勧めできるものばかりです。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ファクトリーまめしばスペシャルパーツのリンクはこちらです


ファクトリーまめしばスペシャルパーツ

これらの部品や作業等に関する各種お問い合わせは、
mameshiba198★gmail.com(★に@を入れてください)
までどうぞご遠慮なくメールをお送りいただくか、直接お電話をください。



〒250-0852
神奈川県小田原市栢山(カヤマ)2925-3
ファクトリーまめしば
TEL 090-3342-1234
FAX 0465-46-7041
mameshiba198@gmail.com


拍手もどうぞよろしく!!!!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓

スポンサーサイト

ご案内

プロフィール

mameshiba198

Author:mameshiba198
FC2ブログへようこそ!

最新記事

カテゴリ

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

全記事表示リンク

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
車・バイク
6位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
バイク
1位
アクセスランキングを見る>>

カテゴリ