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CRキャブレターへのTPS装着が、即日サービス可能になりました


先日に前川さんからフライスマシンを譲っていただいたことによって、ファクトリーまめしばでは新たなサービスを開始することができました。

私は、すでに100機以上のCRキャブレターにスロットルポジションセンサー(TPS)を装着してきましたが、これまでは、装着に必要な機械加工を自前ですることができませんでした。そう、フライスマシンによるボディー加工が必要だったのです。
この導入によって、すぐにその場で加工ができるようになりましたので、CRキャブレターをマシンから取り外して加工装着を終えるまでに必要な時間は、2~3時間ほど・・・つまり、ご予約の上で日帰りサービスが可能になったということです。
また、遠方の方でも、キャブレターアッシィーを送付いただければ、1週間以内にはお手元に返送可能です。
たとえば、日曜日の午後にキャブレターを取り外して梱包発送していただければ、その週の金曜日までにはTPSが装着された状態で戻ってきます。

加工はどんな感じなのかって・・・
いや、4番ボディーサイドをひとさらい削って平面を出すだけですので大したことではないのですが、万が一にも失敗は許されませんので、けっこうドキドキするんですよ・・・

鋳物のボディーを歪ませないように注意しながらしっかりチャッキングして水平出しをし、慎重に削っていきます。

P2180232.jpg






TPSを装着するためのプレートを固定するため、ボスのセンターに穴開けしてタップを切ります。
これもけっこうスリリング・・・

P2180233.jpg






これでボディー加工は完了です。

P2180234.jpg






組み立ても完了しました。

P2180240.jpg







スロットルシャフトにアダプターを装着し、TPSを同軸で作動させるように接続するのですが、こんなところでフリクションを生じてはなりませんので、接続にはひと工夫、いや、ふた工夫くらいしています。
私の考案したこの形式は、すでに100機以上の実績を有しますので、その信頼性も確実なものということです。

P2180235.jpg







ウオタニSP-2との接続ハーネスはもちろんのこと、接続方法や配線図、そして調整方法などもマニュアルをご用意していますので、極めて簡単なものです。

サービスの価格は下記のとおりですので、ご検討ください。
なお、現時点の対応キャブピッチは、4連のZ系各マシン、GS、GSX系のみとなります。

・TPS装着加工 一式 38,000円
・TPS接続ハーネス&配線図 3,000円
・マシン持ち込みによる装着作業工賃 14,000円
 ※装着作業には、配線接続、出力電圧調整と点火時期セッティングを含みます
 ※価格は税別表示です



ところで、TPSを装着するとどうなるの?どんなメリットがあるの?という趣旨のご質問をいただきますので、改めて解説することとしましょう。
目的は、より適正かつ緻密な点火時期制御をすることで、エンジンの持つパフォーマンスをフルに発揮させようというものなのです。



点火時期制御は、大昔は固定進角でした。
そして、始動時と走行時用に手動2段切り替え進角というシステムになり、遠心ガバナーによる機械的な自動進角、さらにはデジタルイグナイタによるバリアブルな進角制御というように進化してきました。
これらの進化による効果は絶大で、ドライバビリティー、出力、燃費、全てが飛躍的に向上しました。 近年の四輪車やオートバイが、極めて優れたドライバビリティー、ワイドレンジな特性、そして安定性を獲得しているのも、この緻密な点火時期制御に負うところが大きいのです。

内燃機関の黎明期に使われていた固定進角から現代的なデジタルイグナイタに至るまで100年近くの時間を要していますが、その間、エンジン回転数に応じて進角させるということに変わりがありません。

ピストンの上下運動をクランクシャフトの回転運動に変換して出力するという、いわゆるレシプロエンジンは、圧縮上死点後約10度の時に燃焼室内の燃焼圧力が最大になるように点火すると最も効率良く出力できます。これは、全てのエンジンに共通の機械力学上の定理みたいなものなのです。

圧縮行程において圧縮された混合気に点火プラグのスパークによってプラグ電極間に火炎核が形成され、これが混合気に燃え広がって燃焼圧力が高まるという燃焼プロセスを経るのですが、この反応は、爆発ではなく、あくまでも燃焼なのです。
つまり、燃え広がって燃焼圧が高まるまでには一定の時間(燃焼時間)が必要であり、これを支配しているのは、火炎が燃え広がる速度、つまり火炎伝播速度です。
たとえば、1,000rpm時には先の上死点後10度にタイミングが合っていたとしても、3,000rpm時にはそれでは間に合わない・・・
つまり、一定の燃焼時間が必要なので、エンジンが高回転になればその分だけ早く点火してやらないと圧縮上死点後約10度に間に合わなくなるので、エンジン回転の上昇に従って点火時期を進めて早く火を着けてやらなければならないということになり、これを進角制御と言います。
この進角制御が、手動二段切り替えから機械式自動進角、そしてデジタル進角制御と進化し、それによってエンジン性能は飛躍的に進歩したということです。


ところが、先に一定の燃焼時間が必要と書きましたが、実は一定ではありません。
圧縮比が高くなれば火炎伝播速度は速くなり、それによって燃焼時間は短くなります。
正確に言えば、ここで言う圧縮比というのはカタログに記載されているメカニカルな計算上の圧縮比とはちょっと異なり、燃焼室内での実質的な圧縮圧力のことを言います。

たとえば、100ccのシリンダーが100ccの混合気を吸入し、それを10:1の圧縮比で圧縮すれば、体積は10分の1になります。元の体積は同じですので、そこに存在する混合気の分子量も同じです。それを10分の1の体積に圧縮するのですから、分子間距離が近くなります。
燃焼という化学反応は、隣の分子に燃え移ることで進んで行きますので、分子間距離が近ければ、それだけ燃え移る速度も高まる、つまり火炎伝播速度が上がるということです。

そこで、スロットル開度を点火時期制御に加える理由はこのようなものです。
スロットル開度が大きければたくさんの混合気がシリンダー内に入りますが、エンジン回転数が同じでも開度が小さければ混合気は少ししか入りません。
メカニカルな圧縮比が同じであっても、スロットル開度が大きい方が燃焼室内の圧縮圧力は高くなるということです。
つまり、3,000rpmでエンジンが回転しているとします。
このときに、スロットル全閉と全開時では、吸入している混合気量は全く異なります。
スロットル開度が小さければ少ししか吸えませんので、圧縮時における燃焼室内の分子量が少なく、分子間距離が大きいので火炎伝播速度が遅い、なので早く点火してやらないと上死点後10度に間に合いません。スロットル開度が大きければその逆です。
エンジン回転数が同じであっても、スロットル開度が大きければ火炎伝播速度が速くなり、小さければ遅くなるということです。
ですので、圧縮上死点後約10度のための適正な点火時期は、スロットル開度が大きければ遅く、小さければ早くなるということです。

これは、エンジン回転数のみによる点火時期制御では絶対的に実現不可能なことですし、自由に点火時期制御マップを書くことができる、デジタル制御でなければ実現し得ないことなのです。

これを実現したのがTPS(スロットルポジションセンサー)を加えた三次元マップによる点火時期制御です。

こんなマップを使って点火時期制御を行います。
エンジン回転数とスロットル開度という二つのファクターによって点火時期が制御されているのがわかります。
ちなみにこれは、Z用のスペシャルマップをインストールしたSP-2(V.F.M)のマップですが、魚谷さんと散々に意見交換した末のもの・・・各所に隠し味ネタが仕込んであります。

P2200256.jpg







補足すれば、本来、適正な点火時期制御において正確性の高いファクターは燃焼室内の圧縮圧力値なのかも知れませんが、これをリアルタイムでセンシングするのはちょっと現実的ではありませんので、スロットル開度を読み、その値をもとに類推制御しているということです。その他にも、インマニ負圧値で類推したりもしますが、これは、1980年代後半のドゥカティーや初期型ゼファー1100などで使われていました。
しかし、その後に廃れてしまったのは理由があります。
インマニ負圧値というのは、スロットル全閉時に最も高く、スロットル開度が大きくなるに従って低下していきますが、その変化カーブが極端な二次曲線を描きます。
全閉からわずかに開いただけで一気に低下し、20%も開けば、ほぼ大気圧と同じになり、その後の変化はほとんどありません。
そのことは、キャブレター同調調整するとき、バキュームゲージの指針を見ればすぐにわかります。
つまり、全閉から開度20%あたりまでの制御に使うには細かく読めるので都合がいいのですが、その後の制御にはほとんど使えないということです。
ですので、近年のエンジンでは、たとえばアイドルアップ制御やエンブレ時の燃料カット、EGR制御やPCV制御などの、低開度領域での制御に使われています。そういう用途なら、都合が良く使いやすいファクターとなるのです。

可変抵抗器であるTPSは、開度と出力電圧の関連について、リニアな正比例カーブを描かせることができますので、全ての開度において正確で使いやすいファクターとすることができるのです。
つまり、全域における点火時期制御に最も適したセンサーということになりますし、ほとんど全てのエンジンにおいて、点火時期制御におけるメインファクターとして使われている理由もそこにあるのです。
ちなみに、センサーとしてのコストは、センサー本体と配線だけで済んでしまう負圧センサーの方がはるかに安価です。TPSは、キャブレターやインジェクションボディーに機械的接続を要するのですから、ユニットとしては圧倒的にコスト高になる・・・にもかかわらず、全てのメーカーが現在も使っているのは、それでなくては適正な制御ができないからに他なりません。

また、制御の主役はあくまでも制御マップです。
当然ですが、極端な二次曲線を描く負圧センサーからの出力を制御ファクターとするためには、それに見合ったマップを書かなくてはならないのは自明の理・・・
TPSを前提としたマップと負圧センサーを前提としたマップに、それぞれ互換性は全くないのです。まあ、エンジンかかって走れはするものの、先に書いた、燃焼速度に応じた適性な点火時期制御など望むべくもないこととなるのです。
つまり、全く的外れの制御にしかなり得ないということ・・・

そんなこと当たり前なのですがね・・・



だいぶ脱線しましたが、TPSを装着することで近代的な3次元マップ制御を得たとき、40年前の昭和製エンジンは、その味わいはそのままに、現代のエンジンに匹敵するほどのワイドレンジなものとなるのです。
それを、これまた昭和の薫り高きCRキャブレターに装着するというのも、これまた一興というものです。

「オレのZ、設計は古いけど、制御は最新だぜ!これでオレはガンガン走るんだ!!古くたってマシンは走ってナンボだぜ!!」

ってなところですね。

まあ、価値観はそれぞれですので、気になる方はお問い合わせください。





渾身の一作であるGS750用ステップキット、予約受付を開始しております。
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ファクトリーまめしばでは、マシン持ち込みでの、CRキャブレターに対するMノズル&PEEK製リンクロッド装着&セッティングサービスを行っております。その効果は想像以上・・・
ご希望の方は、メール若しくはお電話にてお問い合わせください。
作業時間は半日程度ですので、日帰りにて十分に可能となります。
また、愛車を題材にしてのセッティングガイダンスも平行して行いますし、具体的なセッティング方法、ジェット交換要領などもご説明いたします。
たとえば、今の季節でこの組み合わせだから、もっと気温が下がったら、スロージェットをこうしてジェットニードルをこんな感じに・・・とかね・・・
その後、ご自身の手によって、さらに好みのセットに煮詰めて行くのも楽しいものですよ。
具体的な価格等については下記の記事を参照ください。
これを機に、セッティングの迷路から脱出できることを考えれば格安と思います。

Mノズル&PEEK製リンクロッドの装着サービス



大好評のファクトリーまめしばオリジナルオイル開発の経過はこちらにありますので、どうぞご覧になってください。
オリジナルオイルの開発

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P1090324.jpg

価格を含めたサービス内容については、こちらをご覧ください。
常に在庫は確保しております。
オリジナルオイルのデリバリーについて



ファクトリーまめしば、新拠点へのアクセスは下記のとおりです。
・東名高速道路大井松田ICから5.5km、所要10分
・小田原厚木道路小田原東ICから5km、所要10分
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地図はこちらをご覧下さい。
新拠点の地図



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