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加速ポンプの功罪 その1

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昨日、FCRの加速ポンプについて意見を交わす機会がありました。
そもそものテーマは、シングルエンジンにFCRを装着した場合、加速ポンプからの吐出量が過剰になるので、何らかの方法でこれを規制しないとセッティングが出ないというものでした。
どうも、mixiのFCRコミュ内において、このテーマで白熱したようですね。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=45483649&comment_count=31&comm_id=197022
この見解は、シングルエンジンをいじっている方々の間ではすでに定説のようになっており、これを対策するためのいくつかのものも世に出回っているようです。
今日は、このことについて考えてみたいと思います。


これは、私の机の下で眠っているFCR35です。








最初に断っておきますが、私は、シングルエンジンにおけるFCR加速ポンプ吐出量の規制について、これを否定するつもりも肯定するつもりもありませんし、私自身、デロルトPHF、FCR、TMRなどの加速ポンプキャブレターにおいて、様々な加速ポンプセッティングを試みてきましたので、言わんとする趣旨は十分に理解することができます。
しかし、そもそも、キャブセッティングにおいて、「こうしなければダメ」などという表現は成立しないものと考えています。
これが結論といえばそうなのですが、それでは話になりませんので、私の考えについて順序立てて書いてみたいと思います。


加速ポンプセッティングをどうするかということを考えるとき、そもそも、加速ポンプというのはどういった役割を担っているものなのかについて理解しておく必要があります。
キャブレターという部品は、ベンチュリー内に発生する負圧と大気圧との差圧によってガソリンを吸い上げ、これを空気と混ぜ合わせて混合気を作り出し、エンジンに供給するという役割を担うものです。
そこで、スロットルを一定の状態で適正な混合気を供給しているところから、急に大きく開けた場合、ガソリンよりも軽い空気は比較的速やかに流入しますが、重いガソリンはこれに遅れてしまいます。さらには、急にベンチュリー面積が大きくなることでベンチュリー負圧も低下しますので、このガソリンの立ち遅れは助長されるのです。
これによって、空燃比が急激に薄くなることで加速に必要なトルクを発生させることができなくなるばかりか、ひどい場合にはエンジンが失速したり、停止したりしてしまうのです。
この、スロットルを開けると空燃比が薄くなるという現象は、キャブレターの持つ構造的な宿命ですので、全てのキャブレターにおいて避けることのできない問題です。
そこで、加速したいとき、すなわち、スロットルを開けたときに補助的にガソリンを供給することでこれを補おうとするものが加速ポンプということになります。

ここで忘れてはならないことは、この加速時に薄くなる現象を軽減するために取るべき方策は、加速ポンプだけではないということです。
つまり、適正なジェットセッティングとの組み合わせによって実現するべき・・・・いや、加速ポンプも単なるセッティングの一要素に過ぎないということです。加速ポンプだけで解決しようとするべきではないし、できようもないということを忘れてはならないと思うのです。


もうちょっと俯瞰的に見てみることにしましょう。
エンジンに混合気を供給する際に目指すべき理想の状態とは本来どのようなものなのかについて考えます。
何かをしようとするとき、目指すべき理想の到達点を認識しておくことは重要なことです。
実現できるかどうかということはさておいて、これをきちんと見定めたうえで、そこに向けて努力を積み重ねていけば間違いは起こりにくいはずですからね。

様々な運転状況において常に適切な状態の混合気とはどういったものなのかということになるのですが、様々な切り口や表現方法はあると思います。
乱暴な表現かもしれませんが、スロットル一定の負荷が軽い状況下では必要とされるトルクは大きくありませんので、理論空燃比である14.7近辺となり、好燃費を求めるならば、これよりもさらに薄い状態を目指すことになります。
そして、加速しようとスロットルを開けたときには、出力空燃比である12.5~13、エンジンによっては、燃焼速度が最大となる11.5あたりをターゲットにすることも考えられます。
いずれにせよ、定速走行時には薄めで加速時には濃くするということですね。
実際、四輪車やインジェクションのバイクなどでは、ほとんどこのような空燃比制御が行われています。
そこで先のキャブレターの宿命を考えると、これが非常に困難になることがわかりますね。

キャブセッティングを突き詰めていくと、最後には必ずこの問題に突き当たるのです。
パーシャル時と加速時のセッティングバランスをどのように取るかということです。
パーシャル時を優先すれば加速が鈍く、加速時を優先すればパーシャルでくすぶってかぶるというジレンマと戦うのです。


私のGS1000における具体例を挙げてみます。

現在取り組んでいるCRキャブレター、これには加速ポンプは装備されていません。
加速時の空燃比は12.5近辺
になっています。そして、
パーシャル時では11.5近辺
ですが、ちょっとずれるとパーシャル時が10台になって不調に陥ります。実用燃費は16~17くらいです。ここまで煮詰めるのは相当に手間暇がかかります。
これを、パーシャル時を優先してここを13.5あたりにまで絞ると、急加速時には15近辺まで薄くなり、加速感は相当に悪いものになりますが、実用燃費は19~21くらいになります。
加速は悪いのですが、街中をゆっくりと流したり、高速道路をゆったりとクルージングするようなシチュエーションでは十分に実用になりますし、スロットルワークを丁寧にすれば峠道だって普通に走れますので、選択範囲内のセットということもできます。
ちょっと脱線しますが、このように、キャブセッティングというものは、乗り手の求めるものによって相当な幅があるものですし、これが唯一の正解というものは存在し得ないものです。ただ、偶然になんとなくそういった状態になっているということと、ある特定の特性を狙ってそうしているということの間には、天と地ほどの差があるものです。
巷ではよく、「セッティングが出た、セッティングが出ない」という表現がされているようですが、これはおかしな表現です。セッティングとは、「出すものではなくするもの」です。
私なら、「セッティングしてるけど、なかなか狙った特性が得られない」と表現します。


散々煮詰めたTMR35、これにはよくできた加速ポンプが装備されています。
加速時の空燃比は12.5近辺
パーシャル時では13.5近辺
です。
加速ポンプセッティングの傾向は、吐出時期は限りなく早めて吐出量も最大近くというものです。ポンプに目一杯働いてもらっているという状態です。
実用燃費は19~22くらいです。
このTMRに装備されているプランジャー式加速ポンプは幅広い調整機能を持っている優れたものですが、最大の美点は、ゆっくり開けたときには吐出させないためのリーク回路を持っていることではないかと思います。

長年使ってきたFCR37、これも加速ポンプが装備されています。
加速時の空燃比は13近辺
パーシャル時では13.5近辺
です。
加速ポンプセッティングは、吐出時期をやや早めて吐出量は標準のままです。
実用燃費は18~20くらいです。
このFCRに装備されているダイヤフラム式加速ポンプは、ゆっくり開けたときにもジワッとですが吐出してしまうというものです。これによる不具合についてはケーヒンも認識していたようで、後発のFCR-MXではリーク回路が設けられています。
FCR-MXの4連を造ってくれたら是非使いたいと熱望しているのですが、期待薄ですかねぇ・・・・
またまた脱線しますが、シングルエンジンなら、私は絶対にFCR-MXを使ってみたいですね。先のリーク回路だけでなく、こちらの方があらゆる点で進化しているはずです。


これらの具体的数値については、マシンによって異なりますので一概には言えませんが、このセッティング状態については、先に掲げた理想の状態を目指して試行錯誤を積み重ねた結果における現在の状態です。これで満足しているわけでもありませんが・・・・
空燃比データロガーなんていう反則技を使っているからできるんだろうと言われそうですが、FCRについては反則技を導入する以前に煮詰めたものですので、そういうわけでもありません。まあ、時間と手間暇はだいぶかかりましたが・・・・


先に掲げたCRのデータとFCRやTMRのデータを比較すればおわかりのとおり、加速ポンプを使用することでパーシャル時と急加速時のバランス点を高めることができるのがおわかりと思います。
つまり、加速ポンプのメリットとはこういうことなのです。


ちょっと予想以上に長くなってしまいましたので、続きはまた後日にします。



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