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GS1000と日々の日記

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足回りの模索 その8(ダブルレートスプリングのカット)

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現在、マシンの安定性を向上させるという目的で足回りの模索を推進中ですが、0.825のシングルレートスプリングから、0.49~0.90のダブルレートスプリングに交換し、必要なリセッティングを行うことによって、いい方向性を見出すことができました。
まだ、装着して暫定セッティングによるテスト走行を開始したばかりですので、細かい煮詰めはこれからですね。

今日は、スプリングの選択をする上で必要な検討方法について書きたいと思います。

前後サスペンションのスプリングをどのように設定するかということは、サスセッティングにおいて最も重要な要素となります。
サスペンションセッティングにおいて、まずはバネありきなのです。
このことは、各雑誌などでも特集記事が組まれていますので、知識としてはご存知の方も多いですよね。
また、このスプリングの設定を含めたサスペンションセッティングには難解な要素がたくさんありますし、各要素の関連も複雑極まりないものです。そういった意味では、キャブセッティング以上ということも言えますし、良いセッティングができたときの快感度も、キャブを越えるものです。

多くのライダーが自分のマシンのサスセッティングに関心を持ち、これがうまくできればもっと速く走れるのではないか、もっと心地よく走れるのではないかという漠然とした期待を抱いているのではないかと思います。

オーリンズを始めとする数社からは、強化フォークスプリングと言われるものがリリースされていて、
「リアをオーリンズにしたら、フォークスプリングもオーリンズにしないとバランスが取れない」
「ホワイトパワーのスプリングにしたら、車体の安定性が向上した」
などという、意味不明の伝説めいた話も良く耳にしたりします。
誤解を恐れずに言えば、スプリングを表現するときにブランド名なんて全くの無意味です。
スプリングは、レート、イニシャル、自由長、巻径、線径etc、数値データで表現して初めて比較の意味を持ちます。

オートバイのサスペンションスプリングをセッティングしようとした場合、ばねレートとイニシャルの組み合わせとその意味を理解していないと話は始まりません。
これを理解するために一番いい方法は、目の前にあるスプリングのレートを計算し、自分のマシンに装着した状態における実イニシャル量を計測した上で、方眼紙にグラフを書いてみることです。
そして、そこから、レートを変更するとどういう傾きになり、イニシャルを変更するとどういう風にグラフが移動するのかを図上で確認してみるのです。

そういったグラフを雑誌などで目にしたことはあるのではないかと思いますし、そこに書かれた記事を読んでみて、「フムフム、なるほど・・・」と頷いたりもするはずです。
でも、それだけでは何もわかっていないのと同じなんです。
実際に自分の手でグラフを書いてみること、これが全てのスタートです。
そして、自分が苦労して書いたグラフを穴の開くほどにらみつけながら、自分のマシンの挙動とすり合わせてみるのです。

現代では、ダンパーやイニシャルを簡単にアジャストできるサスペンションが一般的になっており、サスセッティングと言えば、これらをクリクリと変更してアジャストするものと思われがちですが、その程度では理解を深めることはできません。

今回使用したスプリングはこのようなものです。
何度もご紹介していますが、GSX1100SR(カタナ国内仕様)のノーマルスプリングです。



計測したデータは
レート 0.49~0.90kg/mm
自由長 540mm
線径 4.2mm
中心径 22.8mm
有効巻数 54巻(狭ピッチ25巻、広ピッチ29)
イニシャル量 44.5mm
というものです。


このスプリングのレートを上げてみたらどのようになるのかについて検討してみます。
レートを上げる方法はいくつかありますが、いちばん手っ取り早い方法のひとつとして、スプリングカットして有効巻数を減らすという方法でやってみましょう。
そこで、一例として、このスプリングを5巻カットした場合にどのようなものになるのかについて検討します。
グラフは次のようなものです。
? 現状
? 狭ピッチ側を5巻カット
? 広ピッチ側を5巻カット
? ?について、?と乗車1Gが同等になるようにイニシャル調整



グラフ内の、荷重44kgと110kgのところに引いている青線は、乗車1Gと最大ストローク時の荷重です。
縮み側においては、この範囲内でフォークが作動するということです。

まず、ばねレート計算式です。
(線径の4乗×8000)÷(中心径の3乗×有効巻数×8)

?のレートを計算すると、
0.54~0.90kg/mm
?のレートは
0.54~1.09kg/mm
となります。
この、ダブルレートスプリングの計算方法については、以前の記事に掲載してありますので、こちらを参照してください。
http://blogs.yahoo.co.jp/mameshiba198/20885150.html

5巻カットした場合、初期レートは0.49から0.54に上がり、狭ピッチ側をカットした場合と、広ピッチ側をカットした場合には、初期のレートは同じであるものの、狭ピッチが線間密着したあとの2段目レートに差が生じるということがわかりますね。

さらに、?では、?の乗車1Gの沈下量を?と併せた場合にどのようになるのか、そして、そのために必要なイニシャル量がどれくらいなのかを確認することができます。

このようにして、スプリングをセッティングするためには、まずは現状がグラフではどのようになっているのかを確認し、その状態での実走行フィーリングを確認した上で、新たに試してみたいスプリングのグラフをこれに重ね合わせて綿密な図上検討をした上で走行テストを行い、グラフ上における差異がどのように体感されるのかを確認するという作業を積み重ねる必要がありますし、これ以外に方法はないのです。

そして、サスペンションのスペシャリストにアドバイスを受けようと考えた場合、このようにして作成したグラフを持参して、それに基づいてディスカッションをすることが問題解決の近道になることは言うまでもありません。

さらに、実際のフロントフォークにおいては、これに油面調整に左右されるエアばね成分が加わるのですが、スプリング反力のみの比較検討であっても、十分に目安とすることができるものです。


こういった作業について周囲の知人に薦めてみても、「面倒だからそこまではとてもやっていられない」などと言われることが多いのですが、これが本来のやり方であり、これが最も無駄のない近道です。
キャブセッティングでも同じですが、きちんと理解をした上でデータを取り、常に状態を数値で管理しておくことによって、更なる理解も進みますし、新しいトライのヒントも得ることができるのです。

先に、サスペンションセッティングには難解な要素がたくさんあり、各要素の関連も複雑極まりないものと書きましたが、そうであるからこそ、きちんと数値管理をしないと、混乱するどころか、状況の把握すらできないこととなるのです。そんな状態でセッティングを進めることなどできるわけもありません。
私も、試行錯誤の真っ最中です。


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