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ロスを取り返せ その2(点火系の近代化、ウオタニSP-2)~GS750


複数の課題を平行して進めていますが、今日は、1977年式GS750のファインチューニングシリーズです。
このマシン、極めて良好なコンディションにて入手し、そこから、車体や足回りの初期化基本整備を行いました。
それによって、新車当時のフィーリングとパフォーマンスを蘇らせることができたのですが、そこからさらに一歩進んで、基本的なハード部分をそのままに、各部の効率をさらに向上させ、ロス軽減によるフィーリングアップを企図しています。
なにも、ハードなメカニカルチューニングをするばかりが能ではありませんし、ZやGS、CBなどの旧車を愛するマニアの趣味嗜好も様々ですので、このGS750のチューニングも、そのひとつの指標と参考になれば幸いです。

ところで、この30~40年の間、二輪、四輪を問わず、様々な意味で大きく進化したところです。
出力や加速性能などという絶対的パフォーマンスはもちろんですが、耐久性や信頼性、そして高い安定性とドライバビリティーを獲得しました。
では、何が最も大きく寄与しているのか・・・私は、なんと言ってもタイヤと電装品とそれによる高度な制御ではないかと思っています。
エンジン本体なんて、実のところ、本質的な意味では何も変わってはいないのです。
現に、メーカーが販売する新車に搭載されたエンジンも、20年や30年前に設計されたものが使われているではありませんか・・・細々とした変更は行われていますが、まあ、化粧直しのようなもので、大したことではありません。

とりわけ、点火系を始めとする電装品の進化は目覚ましいものがあります。
そしてそれは、1980年代後半から1990年代前半にかけて、それまでの機械式アナログ仕掛けから、マイクロコンピューターによるデジタル制御へと進化しました。
これによって獲得したメリットは計り知れないものがあります。

今回、完全ノーマルエンジンのGS750に、点火系チューニングパーツとしては定番となった、ウオタニSP-2フルパワーキットを装着しました。
まあ、以前にGS1000まめしば号に使っていたものがありましたので、遊ばせておくなら使ってみようというのが本音だったりもしますが・・・

この、ウオタニSP-2のどこが優れているのかについては、下記の2点に集約されます。
・一次側抵抗値の非常に低いハイパフォーマンスコイルを使用し、それを確実に駆動させるための大容量トランジスタ素子を導入したこと
コイルの一次側抵抗値を低くすれば、大きな電流を一気に流すことができます。電流値=点火エネルギーですので、それによって、点火能力を飛躍的に向上させることができるのですが、その大きな電流を確実にスイッチングするためには、トランジスタ素子の容量と処理速度が求められるのです。

・点火時期コントロールを、機械的なものではなく、デジタル制御によって緻密に行うこと
これも、マイクロコンピューターの処理速度を高めないことには実現しません。なにせ、マイクロ秒単位で細かく進角制御しなくてはなりませんので、処理速度がこれに追いつかないことには無理な話ということになるのです。

つまるところ、こういう点火コントロールユニットが安価に製作できるようになったのは、能力の高い素子が安価に大量生産されるようになったからなのです。また、これは車やバイクのみならず、テレビ、エアコン、炊飯器、冷蔵庫、パソコンなどの家電産業分野でも同様です。そもそも、高速大容量のトランジスタ素子なんて、こういう一般家電産業のマスがあるから大量生産できるのですから、バイクの点火系や制御系の進歩なんて、そのおこぼれ恩恵にあずかっているだけとも言えます。

GS750は、そもそもポイント点火式です。

P1070687.jpg





赤矢印で示したところがポイントの接点です。
この接点は、点火コイルの一次側につながっていますが、接点が接しているとき、つまりポイントが閉じているときには電流が流れています。そして、点火タイミングに従って接点が離れる、つまりポイントが開くことによって一次側の電流を遮断し、それによって二次側に逆起電力によって高電圧が生じるという仕掛けです。
この、一次側電流のスイッチングを機械的に行うのがポイント式、トランジスタによって行うのが無接点のトランジスタ式ということになります。

P1070688.jpg






これは、進角ガバナーです。
遠心力によってスプリングで引っ張られたスネイルカムが開き、これによって点火時期を早めるという仕掛けです。
また、この遠心式進角ガバナーは、初期のころのトランジスタ点火式にも使われていました。
一次側電流のスイッチングはトランジスタ素子で行うものの、進角制御は機械式ということです。
この遠心ガバナーは、そんなきめ細かい動きなんてしてくれませんので、だいたい、2000~2500pmあたりでパカッと開いて進角してしまいます。
よく、高めのギアでこのあたりからスロットルを大きく開けると、カリカリカリッとノック音が出たりしますが、このときに進角ガバナーがパカッと開いて一気に進角しているのです。まあ、その程度の制御に過ぎないということ・・・
かつては、この小さなスプリングを交換して進角特性を変更するセッティングをしたものですが、それにしても、進角ポイントが変わるだけのことで、一気に開くことに変わりはありません。

P1070689.jpg






さて、GS750に装着を完了しました。
これが、ハイパフォーマンスの大きな柱である、低抵抗コイルです。
ウオタニSP-2の優れた点火能力は、これによるものです。
ノーマルのイグナイターにこのコイルを組み合わせても点火能力はSP-2と同等になりますが、イグナイター内のトランジスタ素子が大電流に耐え切れなくなり、ほどなくパンクすること必至です。
点火能力を直接的に左右するのはコイルの能力であり、イグナイタユニットは、それを駆動するためのコントローラーということです。

P1070501.jpg






これがSP-2のユニットです。
内部に組み込まれたトランジスタ素子は、先の低抵抗コイルを駆動するに十分な能力を持ったものになっています。
ちなみに、マルチスパークアンプ(MSA)に使っている素子は、もっと大きな容量と処理速度を持った、ハイパーMOS-FET素子を使っていますので、さらにハイパフォーマンス・・・

P1070502.jpg






これは、GSX1100S国内仕様用のパルスジェネレーターとパルスローターですが、GS750のクランクエンドにボルトオン装着できます。
ここでは、点火パルスを拾っているのみで、進角制御はしていません。
それは、先のユニット内にあるマイクロコンピュータが制御しています。
それによって、きめの細かい点火時期コントロールをリニアに行うことができるようになるのです。

P1070682.jpg






パルスジェネレーターを装着するにあたっては、取付ベースプレートを長穴加工します。
これによって、SP-2のユニットに装備された点火時期ダイヤルと併せて、さらにきめの細かい点時期セッティングができるようになるのです。
たとえば、最大進角値はそのままに、アイドリングから2000rpmあたりだけを進角させたいとか、4000~6000rpmあたりを進角させるのに、ベースプレートで進角させるのとダイヤルで進角させるのと、前後の進角カーブは異なりますが、そのどちらが好みなのかを比較検討するとか・・・

P1070681.jpg






まあ、そういう点火時期セッティングは次の課題としますが、まずはポンと装着しただけの状態で走らせてみます。
まず驚くのが、冷間始動性の向上と、その直後のアイドリング安定です。まあ、びっくりするほど変わります。
そして、走り出しても、その違いは明らかです。
全体的にフラットでリニアなフィーリングになりますが、しっとりと滑らか、そして力強いという感じでしょうか・・・
エンジン本体はそのままなのですから、これは、点火能力の向上によるもの以外の何物でもありません。
つまり、エンジンの持っているパフォーマンスをロスなく取り出すことができるようになったということ・・・

この、SP-2の装着は、次なる点火チューニングの下地作りに過ぎません。
まだまだこんなものではないのですよ・・・
つまり、SP-2を装着したからもう完璧・・・なんて思っていたら大間違いということです。






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