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ダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング その2(カムシャフト&バルブリフター)


スペシャルな処理をすることときちんとチェックして組むということは全く別の問題です。基本的なことに問題があれば、全ては無意味となります。


昨日の記事に続き、今日からは各部品のディティールについてご紹介しましょう。
あまりの美しさに、組み込んでしまうのが惜しいように思えてしまいます。

まずはこのカムシャフトです。
スズキワークスGS1000R(XR69)、1981年の8耐エンジン用に製作されたものです。本番車のスペアだったということです。
プロファイルの設計は、ポップヨシムラこと吉村秀雄、つまりおやじさんのカムということです。
4ストロークエンジンの出力特性やフィーリングを支配しているのがカムシャフトであるとすれば、こいつを組み込んだエンジンは、まさしくポップのエンジンということになります。

P1010100.jpg






この、「POPY」と銘打たれたカムシャフトに憧れた人は少なくありません。

P1010103.jpg






この、カム山のプロファイルこそが4ストロークエンジン特性の多くを支配します。
しかし、リフト量の増大は、バルブスプリング反力の増加に直結するとともに、それは、カム山とバルブリフターの面圧を高めてしまうのです。
そこに待っているのは、摩耗やカジリという問題です。
ノーマルカムが減らないのは、リフト量が少ないことで面圧が低いからに他なりません。
そこで重要になってくるのは高品質なオイル選択とその管理ということになりますが、それとは異なるアプローチとして、このDLCという高硬度かつ低摩擦の表面処理を行いました。
とにかく硬くて良く滑り、そして減らないということです。

P1010109.jpg






ジャーナル部分もこのとおりです。
カムシャフトの回転数はクランクシャフト回転数の半分ですし、ジャーナル径も小さなものですので、ここの条件はさほど厳しいものではないのですが、それでもフリクションが少ないに越したことはありません。

P1010106.jpg






ジャーナルに関連する問題で最も多いのが、ヘッドの歪みやカムシャフトの曲がりなどによって、組み付け状態でスムーズに回らないということです。
また、ヘッドとカムホルダーは、締め付けた状態でラインボーリングされていますので、組み合わせを変えることはできません。
カムホルダー単体で部品設定がされていないことからもおわかりのとおり、分離することができる部品ではあるものの、ヘッドとカムホルダーは対で設定されたひとつの部品ということなのです。
このベースエンジンは分解歴のないものでしたので心配ありませんが、中には別のエンジンのカムホルダーを使って組まれているエンジンもありますので、そういうものに当たったら・・・

カムホルダーを規定トルクで締め付けた状態にて、カムシャフトがスムーズに回るかどうかを確認します。
このヘッドは、下面を修正面研してありますので、単体で問題がなければ、組み付けた状態でもほぼ問題はないはずです。
実にスムーズに回転しますので、全く問題はありません。










さて、次はバルブリフターです。
これに関しては、すでに一部の市販車でも採用されています。
カム山が直接にバルブを駆動するダイレクトドライブの場合、ロッカーアーム式と比較した場合、バルブ系の剛性を高く取ることができるというメリットがある反面、バルブリフターとリフターホールの摺動抵抗が高いというデメリットがあります。
このリフターホールにバルブリフターが挿入され、全周にわたって摺動するのですから、けっこうなフリクションになるのです。
ちなみに、カワサキZなどでは、このリフターホールが楕円形に摩耗する傾向にあります。
エンジンオーバーホールなどに際しては、まずシリンダーヘッドのここが摩耗していないかどうかをチェックすべきでしょう。
ここが減ったヘッド・・・もう、使用不能のゴミです。リペアは事実上不可能ですので、そんなヘッドのガイド交換やシートカットなどをしてしまう前に、ここをチェックすべきということです。
よく、バルブリフターが樽型に摩耗しているから新品交換するという話を聞きますが、リフターがそこまで減っているにもかかわらず、相手方のリフターホールが減っていないと考える方がおかしいと思うのです。
でも、たとえば、オーバーサイズのリフターなどを製作すれば、このリフターホールをボーリングして再生することもできなくはないのかも知れません。
ちなみに、スズキGSのエンジンについては、これまで私が見てきた範囲内ではここがひどく摩耗しているものはありませんでしたし、リフターが樽型になっているというのも見たことはありません。

P1010170.jpg






上記のとおり、ここのフリクションは少なくありませんので、市販車レベルであっても、ここにDLC処理をすることによるメリットが大きいのでしょうね。そして、主たる狙いは低燃費ということのようです。
また、カム山と比較して、剥がれるというトラブルが起こりにくいということも採用が進んでいる要素なのかもしれません。
ちなみに、DLC被膜は、自身が硬くて減らないということだけではなく、相手に対する親和性、つまり馴染みが良好で攻撃性が低く、よって減らさないという特性も持っています。

P1010114.jpg






コーティングされていない裏側は、こんな虹色に発色しています。
相当に大きな電流をかけるのでしょうね。

P1010118.jpg





とすると、薄いコップ型をしたバルブリフターは、スカート部分が歪んだりしないのかが心配になります。
チェックしてみましょう。
全てスムーズかつしっくりとスライドしますので、全く問題はありません。

P1010171.jpg






新しいエンジンについて新品純正部品を使って組むというのであればまだしも、どういう履歴かもわからない古いエンジンの組み立てをする際には、様々な部分について問題がないかどうかを人の指先の感覚でチェックすることが欠かせません。
必要な部品をかき集め、内燃機加工は外注まかせ、それをこういったチェックもせずに盲信状態で組み立てるだけであったなら、それはきちんと機能するものになるはずがないのです。
一機のエンジンを普通にちゃんと組む・・・そう難しいことではないのですが、実に手間暇と時間がかかる面倒な作業です。






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エンジン屋としてはプロ中のプロである渡辺さんが、全てをマネジメントするスペシャルなエンジンとなります。詳細はこちらをご覧ください。
1か月に1~2機しか仕上げることはできませんので、完全予約制となります。
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SOHCエンジニアリング製、Z用75mmピストンキットについては、10月中旬から下旬をデリバリー予定としていますが、その予約締切は9月25日となります。Z2ショートストローククランク用75mmも同様ですので、検討中の方々は、お早目の確保をお願いいたします。
ピストンを確保しなければ、コンプリートエンジン製作もできませんので・・・




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インプレ集(必読です)
・新型Mノズル
http://mameshiba198.blog129.fc2.com/blog-entry-1255.html
・Mノズル
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ご注文に際しては、下記の事項について記載の上、メールにてお願いいたします。
事務処理の都合上、身内も含めて、これまでにお取引のある方についても、所定事項について漏れなくご回答の上、必ずメールにてお願いします。
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クランクケース減圧バルブ「レデューサー」
価格
ツインリード  1個 28,980円
クワッドリード 1個 49,980円
その他、オイルセパレーター等のオプションパーツについてはお問い合わせください。



prv02.jpg



クランクケース内圧が、いかにエンジンのパフォーマンスを阻害していたのか・・・これを装着して走り出した瞬間に実感するに違いありません。
この、圧倒的な効果を誰にでも体感させてくれる、クランクケース減圧バルブ「レデューサー」についての検証と実験の経過はここにまとめてありますので、どうぞご覧ください。

http://mameshiba198.blog129.fc2.com/blog-category-1.html
すでに定評を得たこの部品ですが、まめしばならではのノウハウをもとに提供することができます。


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・オイル添加剤 「プロメディック」
1L~8,400円
500ml~4,725円
250ml~2,625円
・燃料添加剤 「トップルーブ1000」
1L~17,850円
150ml~3,150円

この手の添加剤、巷には様々な種類が出回っていますし、その評価も様々です。
また、そもそも、こういうものを好まない主義の方もいますよね・・・私もそうでした。
きちんと組んだエンジンに的確なセッティングを施し、優れたエンジンオイルを使用していれば、それに優るものはない・・・そう考えていたのですが、ルブロス製品にはちょっと驚かされたというのが本音です。
すでに私も中毒患者・・・

RIMG1306.jpg
RIMG1308.jpg


この、プロメディックを始めとするルブロス製品については、こちらにまとめてありますので、どうぞご覧になってください。費用対効果という観点からも、極めて優れたものと感じています。
ルブロス製品




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ファクトリーまめしばスペシャルパーツ
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これらの部品や作業等に関する各種お問い合わせは、
mameshiba198★gmail.com(★に@を入れてください)
までどうぞご遠慮なくメールをお送りいただくか、直接お電話をください。


〒253-0051
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ファクトリーまめしば
090-3342-1234





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