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流速と負圧のコントロール(プライマリーチョークとスロットルバルブカッタウェイ)

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「プライマリーチョーク」
キャブレターを構成する部品は数多くありますが、この部品名にピンと来る人はあまり多くないかもしれませんね。
CRキャブレターでは、この名前そのものが構成部品名としてパーツリストに掲載されていますので、CRキャブレターの部品名と思っている方も少なくないと思います。

そして、私がデリバリーしているMノズルも、まさにこのプライマリーチョークなのです。
あの形をしたプライマリーチョークというわけです。

つまり、このプライマリーチョークという部品及びその名称は、スロットルバルブやメインジェットのようなもの・・・つまり、キャブレターを構成する部品として極めて一般的なものとなります。

ベンチュリー内に突き出している部分が、そのプライマリーチョークです。

DSC00729.jpg



この、突出し部分のことをプライマリーチョークと呼ぶのですが、これはミクニもケーヒンも、その他の気化器メーカーでも共通する呼称となります。
では、なんのためにある部品なのでしょうか・・・
きちんと説明できる人は、プロメカニックも含めてほとんどいないというのが現実と思います。

一言で言ってしまえば、
「メインノズルにかかる負圧を高めることで、燃料の吸出し能力を稼ぐため」
ということになります。つまり、メインノズル圧を補正するためのデバイスということになります。
ほとんどのキャブレターに装備されていることからしても、その機能は重要なものであることが理解できると思います。







次に、このプライマリーチョークがどのような形でメインノズルと組み合わされているかを見てみましょう。向かって右側がメインノズルですが、ほとんどのキャブレターでは、ニードルジェット(NJ)と兼ねていますので、ジェットニードル(JN)と組み合わされることでメイン系の燃料計量の役割も持っています。

DSC00735.jpg








プライマリーチョークは、メインノズルの周囲を囲うようにして空気室(負圧帯)を作ることにより、メインノズル先端にかかる負圧を高めつつも安定させているのですが、さらには、メインノズル先端にベンチュリー内の気流を直接当てないようにすることで、気流による燃料抑え込みの防止もしています。

さらには、ベンチュリーとは別に空気通路を設けて、このプライマリーチョークとメインノズル周囲に設けた環状の空気室に空気を導入し、それをメインノズルから吸い出された燃料と予混合させておくことで、霧化性を向上させることができます。
これが、メインエアージェットによって計量された空気を導入する主な目的となります。

この画像のとおり、プライマリーチョークの側面に開けられた穴から、メインエアージェットで計量された空気を導入します。

DSC00736.jpg








上方から見るとこのようになっています。
メインノズルの周囲を囲うようにして空気室が形成されているのがわかります。

DSC00738.jpg

DSC00737.jpg










これはFCRのプライマリーチョークです。
CRのものよりも、より高くなっている上にエンジン側の壁が切り落とされた形になっていますが、基本的な考えと目的は同じです。
おそらく、壁を高くすることでより負圧を稼ぎ、エンジン側を切り落とすことでいち早く燃料をエンジンに供給することを狙ったものです。
たとえば、吸入負圧の絶対値が低い2ストロークマシン用のプライマリチョークは、このように高い壁を持つのが通例です。

RIMG7806.jpg








このようにして、キャブレターにおいては常套手段とも言える手法なのですが、良いことばかりではありません。ある点において効果的なデバイスには、ネガな部分も同時に存在するものです。


この、メインノズル周囲を壁で囲うことによってメインノズルにかかる負圧を高めるという効果は、相対的には低開度領域においてより顕著に発揮されます。これは、そもそも低開度領域ではベンチュリー内の負圧が高いということと相まって、より強調されてしまうのです。つまり、プライマリーチョークによる負圧補正を高開度領域における燃料要求値に合わせると、低開度領域では燃料を吸い過ぎの状態になるということです。
反面、低開度領域に合わせた場合には、高開度領域における要求値を満たすことができず、高回転での出力不足という事態を招いてしまいますので、ある程度は高開度領域に合わせたものとした上で、低開度領域で過多になる問題は、別の手法で解決を図るというのが現実的となるところですし、実際、ほとんどのキャブレターではそういう手法が選択されています。


そこで使われるのがスロットルバルブカッタウェイ(CA)です。
この、スロットルバルブカッタウェイについては、プライマリチョークよりは多少認知されていると思うのですが、それでは何のために・・・となると、「名前は知っているけれど・・・具体的にはちょっと・・・」となるのがほとんどでしょうし、その意味をきちんと理解して説明できる人も、そうそうはいないというのが現実です。



スロットルバルブカッタウェイの前に、まず、低開度領域においてメインノズルにかかる負圧が過大になると、どういった問題が起きるのかを考えてみましょう。
早い話が、濃くなりすぎるということなのですが、それならばJNストレート径やスロー系のセッティングによって燃料を絞ってやればいいのではないかと思いますよね・・・ところが、話はそんなに簡単なものではありません。
それで済むのならば、気化器メーカーだってそうしています。

メインノズルにかかる負圧が低開度領域で過大になるということは、JNとNJの隙間管理が厳しくなるということにつながります。
大きな力で吸い出そうとするのですから、わずかな隙間変化でも流量が大きく変化してしまうのです。まあ、セッティングの立ちが良すぎるというか、ピーキーになってしまうのですね。
通常、JNストレート径は100分の1mmステップで用意されていますが、メインノズルにかかる負圧値が大きくなれば、この100分の1mmステップにおける流量変化が大きくなりすぎてしまいますので、500分の1mmとか、そういうレベルで用意しなくてはならなくなりますし、温度や気圧変化による影響も大きくなってしまいます。
JNやNJの工作精度を高めるといっても限度がありますし、そこにかかるコストも甚大です。また、JNとNJは常に摺動していますので、摩耗することも避けられません。
そこで隙間変化における流量変化の度合いが大きすぎるとどういうことになるのか、想像してみれば容易にわかることです。

そこに加えて、そもそも、低中開度領域のセッティングは、全開領域などと比較すればはるかにシビアで微妙なものなのですから、とてもではありませんが扱い難くて困ったものになってしまいます。

そこで、低開度領域におけるメインノズル負圧を効果的に減ずるための手法として常用されるのがスロットルバルブにカッタウェイを設けるということです。
これによって、低中開度領域のベンチュリー内流速を下げることができますので、結果、メインノズル負圧も減ずることができるというわけです。

ところが、これにも弊害があります。
そもそも、このスロットルバルブカッタウェイは、これまでに書いてきた問題にとりあえず対処するための対症療法的なもの、付け焼刃に過ぎません。

気化器に求められた本来の目的機能は、エンジンに良質な混合気を十分に供給するというところにあります。そのためには、ベンチュリー内流速というのは、少しでも稼ぎたいのです。
それをあえて減ずるというのは、そもそもが逆行していることなのですね。でも、背に腹は代えられないから仕方なく設けるというのがスロットルバルブカッタウェイということです。

ベンチュリー内流速が低下するということは、混合気流量が稼げないばかりではなく、霧化性も著しく阻害します。つまり、質の悪い混合気を少ししか吸えないような最悪の状態ということです。
ちなみに、アイドリングさせる必要がなく、低開度パーシャル走行を一定時間続けることもないレーシングマシンにおいては、スロットルバルブのカッタウェイサイズを極めて小さくしています。かつての2ストロークレーシングマシン用などは、ゼロカッタウェイなどというのも珍しくないほどです。これは、ベンチュリー内流速の低下による充填効率低下、つまり出力低下を嫌った結果に他なりませんし、かつてのサーキットにはシケインなども存在せず、とにかく開け開け全開での出力が最優先されたという背景もあります。

問題はそれだけではありません。
スロットルバルブカッタウェイを大きくすることによって、メインノズル負圧だけではなく、スロー系にかかる負圧についても、それ以上に減少してしまいます。
影響度は、メイン系よりもスロー系に対するものの方が大きいということになります。
そうなると、ストリートユースにおいて極めて重要なスロー系セッティングが極めて不安定なものになってしまう・・・

まあ、つまるところ、ロクなことがないというわけです。


スロットルバルブカッタウェイをむやみに大きくするということは、そういった好ましくない結果を招いてしまうということなのですから、これは、可能な限り小さく留める努力をするのが正道です。
ただ単に、あるところが濃いからといって、それを解決するためだけに安直に大きくすべきものではないということです。
開けてもスカスカでロクに前に進まないような、まるで圧縮が抜けたようなフヌケたエンジンになってしまうんです。

理想は、ベンチュリー内流速を稼ぎつつ、各ノズル負圧を適正範囲に保つこと・・・それも、全域において・・・


世界中の気化器メーカーエンジニア達は、この命題に向けて英知を絞ってきたのですが、悲しいことに、気化器の時代は終焉を迎えて久しいというのが現実です。
その証拠に、気化器のパフォーマンスを追求するための特許や実用新案などは、1990年代の中ごろを最後にぱったりと途絶えています。
つまり、メーカーは、それ以降、気化器の研究開発をしていないということです。
まだまだ追求すべき余地はあったはずです。
たぶん、気化器メーカーで研究開発に携わっていた有能なエンジニアたちの頭の中には、様々なアイデアがあったはずです。しかし、それを組織人として追求することはもうできません・・・みな、燃料噴射の研究開発をすることになったんでしょうねぇ・・・

そこで、私が個人レベルでどこまでできるのか、この気化器という魅力的な精密機械、芸術品の可能性をさらに追いかけてみたいと思っているところです。



プライマリーチョークの定義付けをするならば、下記のようなものとなります。

気化器のプライマリーチョークは、気化器よりエンジンへ供給される燃料流量特性を高速域において立たせる(濃くする)手段として良く使用される。
具体的には、メインノズルの下端をフロート室の一定液面下に没入させるとともに上端を気化器本体のベンチュリー内に開口し、一方メインノズルの上端近傍の周囲に、メインノズルを囲繞するとともにベンチュリー内吸気路に開口する環状空気室を設け、当該環状空気室に主空気通路を介して空気を導入したものであり、更に環状空気室の少なくともエアークリーナ側には吸気路内に突起する壁部が設けられる。以上によれば、燃料はフロート室より空気が混入されない状態でメインノズルの上端より環状空気室に吸出され、この燃料が環状空気室に供給される空気と混合されて吸気路内に吸出されるものであり、もって機関の高速域における空燃比の希薄化を抑止できたものである。かかる気化器のプライマリーチョーク装置は公知である。






まめしばサポートショップのSBS西鎌倉です。私がデリバリーする各商品については、ここでも入手や装着が可能となります。


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定休日 水曜日、第3日曜日
メール sbs-nishi.kamakura@pearl.ocn.ne.jp

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