Entries

クランクケース内の減圧 「レデューサー・事前検討編」

にほんブログ村 バイク カスタム・整備(クリックはココ)
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
2位とはだいぶアドバンテージを稼ぎましたが、週間ポイント制ですので油断はできません。皆様、今日もご支援をよろしくお願い致します。


ボアアップ、ハイカム、ポート加工、レーシングキャブ、マフラー交換etc
様々な方法を積み重ねてエンジンチューニングは行われますが、これらは全て、エンジンパワーの稼ぎを増やすためのものです。
しかし、稼ぎを増やすだけでは片手落ち、ロスを減らすという努力を怠ってはなりません。
そして、稼ぎが大きいけれどロスも大きいものと、稼ぎは少ないけれどロスも少ないというものを比較した場合、後者の方が効率の良さという上質感を味わうことができる傾向にあるようにも思います。
さらに、オートバイのエンジンにおいては、ドライバビリティやコントロール性への要求度が高いのが特徴です。
大きなパワーを発揮するエンジンでも、そこに扱いやすさがなければ速く走ることもできませんし、気持ちよく走ることもできないということです。


この、ロスを減らす手法も様々あるところですが、クランクケース内の減圧というのも有効なものとして定着していますね。
私は、NAG製のクランクケース内圧コントロールバルブを愛用しています。

この効果などについては、過去に記事を書いていますので、こちらをご覧になってください。
データロガーを使っての比較テストなんていうこともやっています。
http://blogs.yahoo.co.jp/mameshiba198/20466203.html
http://blogs.yahoo.co.jp/mameshiba198/20737553.html

この、クランクケース内の減圧はここ近年になって話題になっているように感じますが、実はそんなに新しい手法ではありません。
各メーカーは、相当に以前から、同様の考えに基づく仕組みを採用しています。
特に、ハーレー、ドゥカティ、モトグッツィ、BMWなどの大排気量2気筒エンジンにおいては、それぞれ具体的な形は違えども、ずいぶんと昔から当たり前のように使われていたものです。


今回、私は新しいものを入手し、これを試してみることにしました。
NAG製のものは、極めて軽量な樹脂製バルブを内臓する構造を採用していますが、これは、リードバルブ形式です。
そして、このいずれの形式も、メーカーが純正採用している形式であったりしますので、つまるところ、どちらについても、基本的には実績のある構造であるとも言えるものです。

今回入手したものはこういうものです。




これは、岐阜県にあるマエカワエンジニアリングが開発販売するというもので、製品名は「レデューサー」というのだそうです。

この、マエカワエンジニアリングはヤマハSRXのロングストローククランクをマシニングで製作したりもしているようですし、スピードショップイトウは筑波TOTなどのレースにカワサキZで参戦したり、あっちこっちのサーキットで走行会を主催したりもしている、まあ、いずれもこだわりを持ったエネルギッシュな方々ということですね。


さて、前置きはこれくらいにして、実際の製品を見てみることにしましょう。

NAG製のものが基本的には非分解式であるのに対し、これは容易に分解できる構造になっています。





これが、中枢部になるリードバルブ部分です。





ネジで締め付けられたガイドを取り外すとこのようになります。





これが単体になったリードバルブですが、0.03mm厚のステンレス製とのことです。
2ストロークエンジンの吸入弁として使用されているものと比較すると、極めて薄いものです。まあ、バルブというよりもペラペラのステンレスシートという感じですね。





バルブとボディーの間には、このようにシリコンゴム?が入れられています。
これは、バルブの気密性を向上させるためと、バルブの破損を防止するためというふたつの目的を持っているようです。
開発過程では、バルブが割れるというトラブルが実際に起こったそうです。





これは、エンジン側に挿入されているガイドネットです。
まずバルブ割れは起こらないようになったとはいうものの、ここに加わる衝撃の程度はエンジン形式や運転状況に大きく左右されるはずですので、万が一を想定して、ここに吸入防止のネットを設けたそうです。





全体的に、非常に凝った造りをしています。コストや手間が相当にかかっているのが見て取れます。
実際に装着した場合の効果についてはまだわかりませんが、この構造を見た範囲内において私が予想したのは次のようなことです。

そもそも、この部品に求められる機能は、圧力変動にいかにリニアに反応するかということです。
クランクケース内の圧力が正圧になった瞬間に速やかに開き、負圧になった瞬間にも同じく閉じるということです。
この、開き側と閉じ側のレスポンスが良いほど、効率良くケース内を負圧状態に保つことができるのです。

現物が届く前、師匠殿にご意見を伺ってみたところ、
「NAG製と比較して、開き側のレスポンスには劣り、閉じ側のレスポンスには優るような気がする。そして、トータルでどうなるかは実際に装着してみないとわからないのではないか。」
そう言われてみると、なるほど、そうなのかもしれないなどと思うに至りました。

リードバルブという言葉から、どうも2ストロークエンジンに使用されているものを想像しましたので、それなりの厚みやテンションがあるものと思っていたのです。
ところが、現物は極めて薄くテンションも弱いものでしたので、これはひょっとすると、開き側と閉じ側の双方において作動レスポンスでは優れるのかもしれません。

NAG製のバルブでは、装着角度に制限があります。エンジン側を水平よりも下方に向けないといけないんですね。たぶん、そうしないと閉じ側のレスポンスに問題が出るのだと思います。
しかし、このリードバルブ式であれば、装着角度の影響はなくなりますので、限られたスペースへの装着ということでは有利となります。
特に、私のGSやカタナなどのエンジンでは、ブリーザー取り出し口がシリンダーヘッドカバー上から後方の水平方向に出ていますので、ここからさらに上方にNAG製を装着するにはちょっと工夫が必要です。また、水平よりもわずかに上向きにするのが精一杯という状況なのです。
この部分においては、私のマシンには使いやすいものと言えるはずです。

エンジンのブリーザーからは、ブローバイガスとともに、水分やエンジンオイルミストが排出されます。
これらは、ブリーザーホース内に出た瞬間に急速に冷却されることで液化して混じり合い、乳化した状態の粘性物になります。
これは、この手のバルブにとっては、固着による作動不良や気密性の低下による効力低下の原因になるものです。
さらには、閉じた状態で固着した場合には、クランクケース内圧が異常上昇することで、各部のオイルシールから激しくオイルリークを引き起こすなどの重大トラブルに発展するおそれがあります。
ですので、ここは定期的にクリーニングメンテナンスをするべきところとなります。
そこで、リードバルブ式の方が、はるかに固着し難いのは明らかですし、メンテナンスをする際にも、完全に分解できるという点ではメリットがあるはずです。

これらの部品は消耗品です。
NAG製については、内部を樹脂製のバルブが摺動しているわけですので、長く使えば磨耗が進み、いずれは気密性が落ちることで効力が薄れていくはずですし、リードバルブ式の方は、リードバルブのヘタリによって同様の状態になるはずですね。
そういった場合、NAG製の場合には捨てるしかありませんが、リードバルブ式ではこれを交換すればよいということになります。

リードバルブ式で懸念されるのは、クランクケース内の圧力脈動によって薄いリードバルブが踊り、これによって、ある特定の回転数においてうまく機能しないことがあるかもしれないということです。
おおまかには、2ストロークエンジンのリードバルブにおいて、薄くてしなやかなものは低回転域ではリニアに作動する反面、高回転域では踊りによって巧く機能せず、硬くて剛性のあるものではその逆という傾向がありますので、なにか、こういったような現象が起きるのかもしれませんね。
すると、リードバルブの材質や厚みを変えることによって、この「レデューサー」の味付けセッティングも可能ということになります。
簡単に自作できそうですので、いずれ、いくつか試してみるのも面白そうです。


と、まあ、使用前に双方のスペックに基づいて想像してみるとこのようなことになるのですが、実際のところがどうなのかということについては、これから装着テストをしてみないとわからないということです。

まずは、現在使用中のNAG製と交換してみて、体感上の差異が感じられるのかという点になります。


CR用クロモリボルト、追加発注分が届きましたので、順次発送いたします。まだ数セット分は余裕がありますので、必要な方はどうぞお早めにご連絡ください。また、リクエストにあったFCR用も同価格でお分けできることになりましたので、これもどうぞ・・・・
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://blogs.yahoo.co.jp/mameshiba198/22420792.html


相変わらず変態バイクいじりに邁進しておりますが、現実的かつ具体的な手法に心がけております。そんな奇抜なことをしているつもりもありません。オートバイとしてきちんと機能するために、構成する各部はいかにあるべきかという、本質を見据えた合理的なモディファイをしたいと常々考えています。記事をお読みになって、「ナルホド!!」と興味を持って楽しんでいただけましたら、どうぞ応援クリックをお忘れなく、よろしくお願い致します。
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほんブログ村 バイク カスタム・整備(クリックはココ)
スポンサーサイト

Comment

Re: NoTitle 

ありがとうございます。
でも、ちょっと文章や画像で公開したり説明したくらいで真似されてしまう程度のことなどノウハウでもなんでもありません。
文章や画像で表現できることなど限られたことに過ぎず、私の本質はもっと深く細かいところにあります。
まあ、「真似できるものならやってみてください」というところですか・・・それくらいのことはやってきていますからね。
これからも、興味の持てるような、そして楽しめるような記事に心掛けていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

> ブログ拝見させて頂きました。
> プロでありながら、商売道具の情報を公開されてて、人には真似のできないことだと思います。
> あんた、すげえよ!!
> これからもガムばって下さい。
  • posted by mameshiba198 
  • URL 
  • 2016.12/05 21:09分 
  • [Edit]
  • [Res]

NoTitle 

ブログ拝見させて頂きました。
プロでありながら、商売道具の情報を公開されてて、人には真似のできないことだと思います。
あんた、すげえよ!!
これからもガムばって下さい。
  • posted by  
  • URL 
  • 2016.12/05 20:52分 
  • [Edit]
  • [Res]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

プロフィール

mameshiba198

Author:mameshiba198
FC2ブログへようこそ!

最新記事

カテゴリ

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

カレンダー

03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

全記事表示リンク

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
車・バイク
9位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
バイク
2位
アクセスランキングを見る>>

カテゴリ